Rock you 6《y.yokoyama》

275 ページ29

錦戸 ｢どうせやったら、今日プロポーズしたらええやん！みんなの前で！｣



どっくんがまた酔うたテンションで、おかしな事を言い出した。



しかも『俺、めっちゃええコト言うてる！』って顔してん。



｢なんでやねん！！絶対イヤや！｣



錦戸 ｢なんでぇ？ええやん！みんな証人になるし｣



なんでって。
普通せぇへんやろ。もう絶対弄ってるやん。



大倉 ｢でも真面目な話、せぇへんの？指輪まで用意して？｣


大倉が痛いところをついてきた。


前にAにやった指輪は男避けの意味を込めたもんやったけど…。


今回用意したもんは、ガチなやつ。


こういうんは、値段やないとは思う。
でもなんか自分の気持ちを形に残しておきたいって思ったから。



｢まあ…指輪は用意したんやけどさ｣



俺も酔うてんな。
こんな話メンバーにするなんて。



｢プロポーズ、したとしても…実際すぐに結婚は…難しいやろ｣



俺の言葉にみんな無言になる。



｢約束だけさせて、待たせんのも…可哀想やんか。いつ出来るのかも分からんし…｣



村上 ｢そんでもええってあの子は言うんちゃうか？｣



ヒナがビールを煽りながら俺に言うた。



｢せやな…｣



大倉 ｢約束だけでもしたらええやん。Aちゃん喜ぶと思うで？｣



ポンポンと俺を励ますように、大倉が俺の肩を叩いた。



錦戸 ｢でもよう考えたら、今までメンバーの彼女にこんなガッツリ絡むことなかったっすよね｣



大倉 ｢ええ子よな。Aちゃん。横山くん、絶対離したらアカンよ？｣



渋谷 ｢あの子と別れるんやったら、いよいよやな。もう後はヒナと一緒になるしかないで｣



すばるがそう言うたら、ヒナの｢なんでやねん！｣の言葉と同時に、お決まりのツッコミがすばるの頭をバシッと直撃した。

276→←274

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す