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「もうすぐ飯の時間だから。食堂行くぞ」
ベタにエサをやっている途中、イザナくんにそう言われた。
『分かった!シセツのご飯楽しみだなぁ』
「お前の飯の方が美味いよ」
『ハハ…そうかな』
そういえば、小学校の頃ここに来ても部屋に入り浸るか庭で遊ぶかだったなぁ…。
そんなことを考えながら廊下を歩いていると、
「A!」と大声で名前を呼ばれる。
『あ、鶴蝶くん!今日ね、イザナくんと一緒にご飯食べるの』
「そうなんだ!イザナー、メニュー何だっけ?」
「ハンバーグ」
「おお!」
そして、食堂へ着く。
「俺の隣の椅子空いてるから、そこ座れ」
『うん』
清潔なテーブルには今日の夕飯が運ばれてきた。
『わ、美味しそう…!』
「だろ。ハンバーグはシセツのガキに大人気だからな、一か月に一回位出るんだ」
一か月に一回か、ハンバーグは中一の頃生焼けさせてしまって、それがちょっとトラウマで作ってないや。
明日にでも作ってみよう。上手に出来たらイザナくんだって褒めてくれるかもしれないし。
「…食べないのか?A」
『あ、ごめん!考え事してた…。
____ん、美味しい!肉汁たっぷり』
中の玉ねぎがシャキシャキで、甘めのトマトケチャップとも相性バツグン。
一瞬にして私はこのハンバーグの虜になってしまった。
_____
ご飯も食べ終わり、もうそろそろ家へ帰る頃。
『じゃあ、家に帰る。また今度学校で…』
そう言いかけた時、がっしりと腕を掴まれた。
『…イザナくん?』
唐突な出来事に戸惑う。
「今日、ここに泊まっていけよ。雨酷いし。
それに_____」
彼の大きな手が、私のTシャツからずり落ちたキャミソールの紐を直す。
『ん…』
肩の感触に不覚にもドキッとしてしまい、思わず声を漏らした。
「ただでさえ狙われやすいんだからよ…薄着のクセに夜道で変態に出会ったら人生終わるぞ」
『そ、そうだけどっ』
「風呂入ってくる。水、勝手に飲んでていいから」
『あ…』
バタン、と勢いよくドアを閉められる。
完全に密閉された部屋には、私一人だ。
…イザナくんは、きっと分かっていない。
こんな状況下で、私がこんなにもドキドキしていることを…。
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ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マンさん» ありがとうございます!楽しみにして下さるなんて嬉しいです(*‘ω‘ *)他のお話も時間があるときに更新していこうと思ってますので、是非よろしくお願いします!続編も近々上げる予定ですので、これからも頑張って続けます…! (2022年9月3日 22時) (レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン - すいません。見るの遅くなりました!凄く良かったです!ずっと続きを楽しみにしていたので見れてうれしいです!本当に大好きです!ほかのお話も見させていただきます!これからも頑張ってください! (2022年9月3日 14時) (レス) @page48 id: b028cbeeeb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!好きーーーーーーのお言葉嬉しいです(*ノωノ)あともう少しで続編作りますのでお楽しみに!頑張ります…! (2022年8月27日 11時) (レス) @page46 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン3 - ちょっと、急ぎの用事があって時間がないので、感想を短くまとめます。 すきーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! これからも頑張ってください! (2022年8月26日 23時) (レス) @page46 id: c03225e7d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!確かに依存してますね…。実はもうオチは決めているのですが、パート3を作らなければ完結できそうにありません(^-^;更新頑張ります! (2022年8月21日 14時) (レス) @page44 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆあめ | 作成日時:2022年4月27日 21時