恋の相談 ページ22
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和也の家から
無事に帰って来た
あのあとは
2人でお昼ご飯を食べて
いつもみたいに他愛もない会話をして
ドキドキを隠すように
いつも通り振る舞った
和也はいつもと変わらないし
昨日のことがなかったように思えて
なんだか悲しかった
帰って来てすぐに
美紅ちゃんに電話をかけた
「二宮くん、付き合おうとか言ってこなかったの？」
あったことを全部話した
そんだけで気持ちは
依然としてすっきりしたんだけど
でもやっぱり
何か心に引っかかってた
「してくるわけないよ…和也はわたしのこときっと好きじゃないもん」
「好きでもない相手にキスなんてする？」
「私が泣いてたから…優しさだよ、きっと」
どんどんマイナス思考になってきちゃう
なんで和也は私にキスしたんだろう。
和也のことが好き、って
自覚しちゃってから
なんだかすごく心が苦しい。
「二宮くんがそんな人に見える？優しさだけでなんとも思ってない人にキスする人に、見えるの？」
「…みえるわけないよ…でも…」
「でも？」
どうしても、
自信が持てなかった
今まで
和也は当たり前のように
私を大事にしてくれてたし
当たり前のように
特別扱いしてくれてた
それはきっと幼馴染だからで
すきとか、そういうんじゃないって
勝手に思ってたから
いざこうやって
和也がすきって思っちゃうと
ぜんぶ、ぜんぶ、なんでなんだろって
苦しくて仕方がない
幼馴染
という大きな壁に勝てる気がしなかった
「帰るときも何も言ってこなかったし、和也はいつもと変わんなかったもん…」
いつも通りの和也をみて
安心したけど、それ以上に寂しかった
「まぁ、まだわかんないじゃん？どっちにしろどうせそれをはっきりさせなきゃいけなくなる時がくるだろうし。話しならいつだって聞くから、ね？」
そう励ましてくれる美紅ちゃんに
とっても元気付けられた。
「ありがとう、美紅ちゃん…」
私がいうと
美紅ちゃんはとんでもありません
って電話越しに
ふふ、って笑った。
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作者名：べに | 作成日時：2016年12月22日 20時
