4人 ページ3
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「和也今日、なに食べたい？」
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スーパーの野菜コーナーをゆっくり歩きながら聞いた
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「んーなんでもいいや」
「そればっかり。作る側の身にもなってよね」
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和也はいつもなんでもいいの一点張り。
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少しイラっとくるときもあるけど
なにを作っても最後には、
美味い。
って言ってくれるから
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仕方ないなぁ、って
結局なっちゃうんだよね
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「寒いし、鍋でもしよっか？」
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白菜を手に取りながら和也を見ると
ん、って私が持っていたカゴを持ってくれた。
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何鍋がいい？
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私の後ろをついてくる和也に聞くと
「Aの好きなやつ」
って言った。
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そんな和也の目を追うと、
レトルトの豆乳鍋の素に目がいってて
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「わかってるじゃん？」
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嬉しそうにする私をみて
和也もふっ、と嬉しそうに薄く笑った。
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会計を済ませて、外に出ると
雨はさっきより強くなってて、うわぁ って
思わず声を漏らした私をみて
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「傘、かして」
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そう言って左手に傘、右手に買い物袋を持って
和也は歩き出した。
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こういうところ、男らしいなぁって
後ろ姿を見て 心の中で褒めてあげた。
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「「あ。」」
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2人して歩みを止めた。
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知っている顔が4つ、前から歩いてきた
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「あ！！にのとAちゃん！！！」
「っ、声がでけぇよ。」
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いつも元気がいい雅紀くんに
潤くんが怒ってるのをみて、笑う翔くんと智くん。
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「みんな、今から帰るの？」
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「そー、今日は智くんの家で鍋しようと思って。にのも誘ったんだけどAちゃんと帰るって言うからさ？」
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和也のことを指差して翔くんが言った。
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「え、私たちも鍋するよ？(笑)」
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偶然だね、って和也をみて笑うと
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「俺は知ってたけどね。」
って鼻で笑った。
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「なんなら一緒にする？」
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潤くんが言い出して、
雅紀くんと智くんがいいねー！って笑った。
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「こっからだとにのんち近いしにのんち行こうぜ」
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私たちの答えを聞かずに
和也のアパートに向かう4人を見て
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いいって言ってねーし。
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ってめんどくさそうに和也が呆れて笑った。
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でも、すこし嬉しそうな和也をみて
私まで楽しくなってきた。
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作者名：べに | 作成日時：2016年12月22日 20時
