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友達という言葉は私には無用だと思っていた。
でも、違うんだね。
「嬉しかったな…」
村「…」
「ね!お友達になったら、何すればいいの?」
村「それは…連絡先交換したり、遊びに行ったりとかですかね?」
「そか…遊びに行ったり、連絡先交換。なるほど」
村浜さんの複雑な表情を見逃して、
私は外を見ていた。
村「今日、パーティなんですが…19時に会場なので、18時に出ます」
「うん。分かった。ドレスは用意してあるの?」
村「はい。お部屋にございます。」
「ありがとう」
現実に戻された感じがした。
忘れていた。今日はパーティだった。
私は欠席のはずだったのに。
相変わらずお父様の気まぐれ。
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家に着けば、お手伝いさんが
"おかえりなさいませ"と迎えてくれた。
「ただいま」
空のお弁当箱をお手伝いさんに渡して
自分の部屋に戻った。
「はぁ…あ、ドレス」
部屋に入れば新品のドレスがかかっていた。
「うわぁ…背中がっつりあいてるじゃない。
お母様、相変わらずきわどいのチョイスするね」
パーティのドレスやお茶に行く時のお着物とか
コーディネートしてくれるのはお母様だから。
ーコンコン。
母「A、おかえりなさい。」
「ただいま。…このドレス、結構きわどいよ?」
母「いいじゃない。若い時じゃないと着れないわよ。それに今日藤ヶ谷財閥の息子さんも来るらしいのよ」
「…藤ヶ谷財閥?」
母「うちと肩を並べられるくらい力があるグループよ。」
「そう。」
私はそれ以上聞かなかった。
何か嫌な予感がしたから。
…何でかな。
ふっと目をつぶると思い浮かべるのは、
貴方の笑顔だった。
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作者名:椿 沙羅 | 作成日時:2018年1月12日 9時