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玉「俺の事、名前で呼んでほしい。あと敬語もなし!簡単だろ?」
「……」
玉「敬語とか名字ってさ、距離あんじゃん。俺さ…友達になりたいんだよ。…Aと」
「っ…それは私がお嬢様だからですか?」
玉「は?!」
辛そうに寂しそうな顔をして、Aはそう言った。
…何でそうなるんだよ。
「…私自身を見てくれる人いないんです」
玉「…」
「いつも家柄とか肩書きとかそんなのに縛られて
お嬢様学校に行っても友達なんて出来なかったんです
だから、私は普通の高校に転校してきたんです。」
玉「…」
「少しは私を見てくれる人いるかなーって期待したんですけど…やっぱりいなくて」
玉「馬鹿かよ、俺のことアイツらと同じだと思ってたのかよ」
ふざけるな。俺を他のやつと一緒にするな。
俺は違う。
玉「俺を他のやつと一緒にするな。俺はお前をお嬢様とかそんなの興味無い」
「っ…玉森さん」
玉「ったく、1週間学校に来て俺の接し方が他のやつ違うってなんで気づかないかなー」
「…それが玉森さんのやり方かと」
玉「ふざけるな。だったら、なんで一緒に昼飯食べようと思ったんだよ」
「…っ」
玉「お前も俺と同じかと思った。…俺の勘違いだったかな」
「ちが……ごめんなさい。
私怖くて…心を許したら引き返すことが出来なくなりそうで」
泣きそうなAを見て
俺はAの頭を優しく撫でた。
玉「俺は絶対に裏切らない。俺を信じてくれない?」
「っはい…玉森さん!」
玉「いや、それは敬語だし!名字だし!」
「あ…」
俺達は顔を合わせて笑った。
玉「呼んでみ♪裕太って!あ、敬語もなしね!」
「ゆ、ゆ、ゆ…裕太」
玉「っ…聞こえねぇな。もう1回!」
「…裕太」
俺は抱きしめたいと思う衝動を抑えて
玉「合格」
Aの頭をまた優しく撫でた。
まるでガラスに触るように。
割れないように優しく。
「っ…」
玉「次に敬語をなくそうか」
「が、頑張ります…」
玉「って言ってるそばから敬語じゃん!」
「はっ!…う、うん。」
玉「じゃ、はい!お約束の焼きそばパン」
するとAの目が見る見るうちに
キラキラし始めた。
…そんなに食べたい?
Aを見てふっと笑い焼きそばパンを
半分にしてAに渡した。
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作者名:椿 沙羅 | 作成日時:2018年1月12日 9時