06「告白と動き」 ページ20
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俺…何してんだろ。
勢いで俺ん家にAを連れてきちゃったけど。
でもあの時…
あまりにもAが辛そうだったから。
今にも泣きそうだったから。
…ダメだ。Aのことになると
自分の感情コントロールが上手く出来ねぇ。
裕「ごめん。俺…」
「…」
渡したくない。
誰にも…渡したくないんだよ。
裕「今から言うこと、Aを困らせるよ。
でも聞いてくれる?」
真っ直ぐAを見つめて
俺はそう言った。
「困らせること…なんだろう。」
裕「……俺、Aのこと
…好きだ」
「っ!…ゆ、裕太」
驚いているAを
俺は堪らず抱き締めた。
誰かに告白するなんて
誰かを愛することなんて
そんなことありえないと思っていた。
自分が何でこんな人間なのか謎だけど。
でも、Aをひと目で見たあの時
自分の中で知らない感情が生まれた。
そうか…これが"好き"って感情なんだ。
って素直に思った。
裕「こんな気持ちになったの初めてなんだよ。
Aをひと目で見た時から、俺はお前のこと」
「…っゆ、裕太。だけど、私は」
裕「分かってる…俺のわがままだけど、
それでも好きなんだよ。渡したくない」
「っ…」
肩を震わせ、俺の胸の中で
Aが泣いてるのが分かる。
裕「結婚も止める。絶対にさせねぇ…」
「っ…」
裕「Aを幸せにするのは俺だよ。」
「っ…裕太」
俺達の初めてのキスは
涙の味だった。
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作者名:椿 沙羅 | 作成日時:2018年1月12日 9時