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裕「それ…政略結婚ってやつだろ」
「…っうん」
裕「…」
裕太は黙って何かを考えていた。
「高校卒業したらの話だけど、
卒業まで時間ないから…そう遠くないよね」
裕「Aに話がある。」
「え…？」
席を立ち、裕太は伝票を持って
私の手を引いてレジに向かった。
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「ちょっ…裕太？」
裕「いいから来て」
着いた場所は、あるマンションだった。
裕太が何をしたいのか分からず
私はただついて行くしかなかった。
「ここは？」
裕「俺ん家」
「えっ！！」
裕「…」
中に入ると、シンプルな部屋で
無駄な物が何もないって感じだった。
「…裕太？」
裕「ごめん。無理矢理連れてきて…」
「いや…大丈夫だけど」
裕「あ、部屋に連れてきたからって
変なことするわけじゃないからそれは安心して」
「う、うん…。」
裕「座って、今飲みもん出すから。なんでもいい？」
手を離して裕太は冷蔵庫から何かを探した。
その間、裕太に言われた通りソファに座った。
裕「何でもいいって言ったけど、お茶しかねぇじゃん」
「裕太、お茶で大丈夫だよ。気にしないで」
コップにお茶を入れて
私に渡してくれた。
お茶をひと口飲んでテーブルに置いた。
「一人暮らしなの？」
裕「おう。親父と母さんは海外出張中」
「えっ……寂しくないの？」
裕「俺を子供扱いするなよ。笑
もう高校生だし、寂しいとかそんなことない」
「そっ、か…。」
そう言って裕太も私も黙ってしまった。
空気が重いと言うか。
ドキドキすると言うか。
…なんだろう。この空気感。
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作者名：椿 沙羅 | 作成日時：2018年1月12日 9時
