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早朝に家を出て行った玉森裕太。
昨日までの様子とは打って変わって、出会った頃のような目をしてた。




…なんでだろ?





でもいまは玉森裕太の言っていた『待ってて』という言葉を信じていたい。
そう思って気がつかないフリをした。




今日はモデルを務める雑誌の撮影で
いつものスタジオへと向かった。




メイクアップアーティストのけんちゃんにメイクを施してもらう。
やっぱりけんちゃんのメイクが好みだな〜なんて鏡を見ながら思う。





2人で他愛もない話で盛り上がっているとメイク室のドアがノックされた。





「は〜い!」
けんちゃんがドアを開けた先に立っていたのは
櫻井さんだった。




一気にざわつく胸。
なんだろう、すごく嫌な予感がする…




そんなわたしとは正反対に、けんちゃんは「やだ〜理央ひさしぶり〜!」なんて櫻井さんに言ってる。




「お邪魔してもいいですか〜?」
わたしの目を見つめながら言う。




平然を装いながら、「どうぞ〜」と招き入れた。




「ここでAさんが撮影だって聞いて来ちゃったの〜!見てこれ!」




そういって見せてきたのは、わたしがアンバサダーを務めるブランドのバッグ。




「あ、これわたしも撮影で持ちました!
可愛いですよねえ〜」




「知ってるよー!だってAさんが持ってたから買ったんだもん!」




「えっ、そうなんですか?」




その言葉の意図がわからないわたし。




「そうそう!裕太くんとは撮影どう?」




そんな状況で玉森裕太のことを聞かれて
「それなりに仲良くやらせていただいてます」って返事した声が裏返った気がする。




「そっか〜!でも裕太くんのこと好きだと仕事しづらいでしょ〜?」




櫻井さんがにこにこしながら言う。
なんで…知ってるの?




「もう何ですかそれ〜!わたしはそんなんじゃ…」




否定しようとしたのに、けんちゃんが
「え!Aちゃんそうなのー?!」と入ってきて





櫻井さんは「そうだよ!けんちゃん知らなかったの〜?」なんて笑ってる。




この人、そんなこと言うためにここに来たの…?




「いやっ!勘違いです!お仕事の仲間としては好きですけど…」




「もう隠さなくていいのに〜!
でもひとつだけ教えてあげる!」




わたしに詰め寄ってきた櫻井さん。
彼女の笑顔がいまは怖い。




「裕太くんはあたしとヨリ戻したから諦めてね。
じゃ、お邪魔しました!」




そういって櫻井さんがメイク室を出て行った。

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作者名:えむたま | 作成日時:2020年5月26日 2時

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