春、恋に落ちて。

5 Yuta side ページ5

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ベッドにごろごろしながらLINEを返していく。




直帰したはいいけどやることなくて暇だな。




あ、そうだAに連絡しようかな。
昨日なかなか良かったからまた誘っておこう。




すぐに返事は返ってきたけど、来週まで無理って言われた。
はー？俺が誘ってるのに？




なんかちょっとムカついて、来週まで待てないなんて甘えたこと言ってみたら




［体絞ってるんでお酒なしなら］
って。




お酒飲みたくて誘ってるんじゃないし全然オッケー。




［じゃあ、明日の23時にこの間と同じホテルで平気？］




［了解しました］




よっしゃ、俺の勝ち。
…なにと競ってんのかわかんないけど。




女からの連絡が鬱陶しいとか言っておきながら、寂しいだの会いたいだの言われるのは悪い気しない。
むしろ承認欲求満たされて気分はいい。




Aみたいな美人モデルにそんなこと言われたら燃えるな。




ちょっとAのこと弄んでみちゃおうかな。




多分モデルしてるからAもそういうの慣れてそうだし、めんどくさいことにはならないでしょ。




明日会ったら遊んじゃおーっと。




自分のクズさ加減にも慣れてきたな笑




いつものようにファンへのブログに載せるため自撮りする。




みんな知らないでしょ、俺は「かわいい玉ちゃん」なんかじゃない。
「かわいい玉ちゃん」を演じているだけ。



ファンに感謝の気持ちはすっげーあるけど、バレなきゃいいわけだし。




芸能人なんてみんなそんなもんだよ。




画面の中ではキラキラしてるけど、実際はやりたい放題してるんだし。




俺だけが悪いわけじゃない。




ブログ用に撮った自分の笑顔がすげえ嘘くさい。





［みんないつもありがとう！ほ！な！♡］




ブログを更新して俺は「かわいい玉ちゃん」から「玉森裕太」に戻って眠りについた。

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