春、恋に落ちて。

25 Yuta side ページ25

.




俺の元へ舞い込んできた大きい仕事。
超有名ブランドのアンバサダー就任。




日本人初らしい。
俺も好きなブランドだからすっげー嬉しい。
メンバーも喜んでくれた。




それからは毎日わくわくして、顔合わせを待ち遠しく思ってた。
こんなにわくわくしたの久しぶりで変な感じ笑




そして、やっと顔合わせの日がやってきた。





都内にあるブランドの日本支社に向かって、案内された部屋に入ったらAがいた。




ん？ん？
なんでいんの？




「こんにちは、Aです。
よろしくお願い致します」



そういってAが頭を下げた。




俺がぽかーんとしてたら、一緒に来ていたマネージャーさんが「一緒にアンバサダーを務めるモデルのAさんです！」って言ってきた。




「え…聞いてないよ俺。俺だけじゃなかったの？」




小声で耳打ちしたら
「あれ言わなかったですっけ？」なんてぬかしやがった！




俺と会う時とは別人のキリッとした化粧しているA。
あれ以来会うのは勿論のこと、連絡すら取ってなかったから気まずい…




気まずいけど
「こちらこそよろしくお願いします、玉森裕太です。」
そういってAを見た時びっくりした。





髪がかかって一瞬しか見えなかったけど
Aの耳には俺のあげたピアスがついていた。




なんで…？




打ち合わせが始まっても気になってしまった。
この仕事終わり、聞いてみようかな…

26→←24

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す