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それからわたしは玉森裕太と楽しくお酒を飲んだ。
アイドルの苦労話なんかも聞けて楽しかった。
ほどよくお酒も、時計も回ってきたところで玉森裕太がわたしの手を握った。
「どう?次行かない?」
多分これはそういう意味だ。
「浮ついたこと」への誘いだとすぐにわかるようになったのは年を重ねたからだろう。
好意がなくたっていい。その場の雰囲気で体を重ねることも大人になればあるのだから。
実際、わたしも玉森裕太に好意があるわけじゃない。
でも特に断る理由もない。
だから小さく頷いて、彼に手を引かれクラブを出た。
クラブからつながる地下駐車場へ向かい手配してくれたタクシーに乗り込む。
このクラブで遊んでも週刊誌には取られないのだ。
「プリンスホテルまでで」
玉森裕太はそう言うと、横にいるわたしにはお構いなしにスマートフォンを触りはじめた。
この人冷たいな〜これからホテル行くのにまったくこちらの気を引こうともしないなんて。
引いて欲しいとも思わないけど、サバサバしすぎていてちょっと驚く。うん、でもこの距離感楽かもしれない。
わたしも同じようにスマートフォンと向き合っているうちにタクシーはプリンスホテルに着いた。
そこからはさくっと部屋を取り、ふたりで部屋へ入り、あっさりと「こと」を終えた。
抱きしめ合うこともなく眠り、朝になって枕に突っ伏して眠る玉森裕太にひとこと「じゃあ、わたし行きますね」とだけ残しホテルを後にした。
何度も、何人とも、こんな朝を迎えてきたから寂しくもない。
お互いの欲を満たして、何事もなかったかのように振る舞う。ただそれだけのこと。
一度わたしは自宅へ帰り、シャワーを浴びて仕事へと向かった。
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えむたま(プロフ) - nanacoさん» そうなんです分かってるのにお互いに進めないもどかしさ…!笑かわいいと思っていただけてよこったです笑 (2020年5月15日 1時) (レス) id: 2de05128ff (このIDを非表示/違反報告)
えむたま(プロフ) - たなさん» ありがとうございます!そう言っていただけてとっても励みになります(っ´:ω:`c)頑張ります! (2020年5月15日 1時) (レス) id: 2de05128ff (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - うわー(´;ω;`) 切ない……お互い好きになったのを自覚してて分かり合ってるのに(TT) ピアスを勝手に付ける玉ちゃん、めちゃくちゃ可愛かったです(//∇//) (2020年5月15日 0時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
たな(プロフ) - 初めまして!ランキングから飛んで来ました!とても面白くて、思わずコメントさせていただきました!これからも無理ない程度に更新頑張ってください♪楽しみにしています(*´ω`*) (2020年5月14日 23時) (レス) id: 634395e976 (このIDを非表示/違反報告)
えむたま(プロフ) - nanacoさん» はじめまして!コメントありがとうございます。そう言っていただけで俄然やる気が出ます。ありがとうございます! (2020年5月10日 2時) (レス) id: 2de05128ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えむたま | 作成日時:2020年5月8日 0時