枯れた花に水をもう1度 /arsk ページ11
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高校の一個上の先輩が上京してきたと聞いた、3日前。
それからは仕事三昧で、そんなこと考える暇がなかった。
その先輩、または元彼はYouTubeで成功したらしく、活動的にも東京の方がやりやすいからと引っ越してきたらしい。
といっても、連絡先はもう持ってないしこの情報を仕入れたのも彼の配信から。
もう一度出会うなんて、まさか。
『お久しぶり、です…』
「…え」
“あれ、ありちゃんとA知り合い？”
仲良しの同期が、彼氏を紹介したいとセッティングした飲み会には何故か彼が来ていた。
まさか元彼が同期の彼氏…？
さすがにそれはキツイ、気まずい。
「ねえ、彼氏って、」
さーせん、遅れました！と元気よく入ってきた関西弁。
彼氏です、と笑顔で紹介する同期に口がふさがらない。
「ありさかさんは、？」
『だるまに彼女紹介するって言われてついてきただけなんですよねえ、』
困った顔で笑っているありさかさん。
関西弁の同期の彼氏はだるまさんというらしい。
久しぶりに会った彼は、相変わらず優しかった。
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一つ年上なら、子供っぽくしてほしかった。
私が大人っぽくなるのにも限度があったから。
でも生憎、ありさかさんは先輩たちの中でも大人っぽくて、優しくて、かっこよくて。
そんな人に惚れてしまったが故、釣り合ってないことを見せつけられることも多かった。
“A一人で帰れる〜？ありさかさんに送ってもらえれば？”
「いや、私」
『送るよ。』
このままやさしさに浸っていたら青春時代の甘酸っぱい思い出が蒸し返される。
危険を感じて断ろうとしたものの、女の子なんだから甘えときなさいと諭されてしまった。
駅まで2人きりで歩く静かな夜道。
「東京、来てたんですね。」
沈黙に耐えられず無難な話を振る。
『こっちの生活なれんな〜、Aちゃんは東京に染まりきっとるね』
染まってるって、何。
『雰囲気、変わった？』
前より綺麗になりましたね…なんて恥ずかしそうに呟く彼。
どうして、そんなこと。
「ありさかさんは、怒ってないんですか、」
高校を卒業して大人っぽさに拍車がかかった彼に、心の余裕がなくなった当時の私が別れてほしいと理由も告げずお願いしたこと。
話したいと言ってくれた彼の言葉も無視したこと。
それから何人かと付き合ったし、ありさかさんのことを忘れられないわけじゃなかったけど、
あんなに優しくて、私が憧れた人はいなかった。
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水瀬 - Twitterしてないので伝えたいことをここで伝えさせてもらいます！urcさんと両片思い?の話ニチャニチャしながら読んでました。できればで良いのでurcさんとknkさんの話をもっとみたいです！これからも応援してます！ (2022年8月24日 11時) (
レス) @page4 id: eaeee8aaf7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いかろ | 作成日時：2022年8月19日 10時
