【wrwrd!】あの、勘弁してください… (ページ7)

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7話やくそくするからさページ7

でも、もっと先にやらねばならない事がある。

「(復讐…)」

こんな事誰も望まないのかもしれない、あの国には子供もたくさんいる。
でも、私が住んでいた街にだってたくさんの子供がいた。
ほぼボランティア状態で薬品を作っていた者も何人いたと思っている。
その恩を忘れ、アイツらは街を滅ぼしたのだ。
当然の報いであろう。

「A」

考えていた事が物騒だったから、不意に名前を呼ばれさすがにびっくりした。
振り向くと眠そうな目を擦って体を起こすゾム君。

「どうしたん」
「どうって……起きてるだけだよ、ほら子供はまだ寝てなさい」
「こわいかおしとったで」

そんなに私は怖い顔をしていただろうか……。

「大丈夫、なんでもないよ」

そういって微笑んでやると、まだ疑ってはいたみたいだったが、また体を横にした。
あーもう、まーた離れて寝たよ……めんどくさい……。

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「あ、見えてきた」

次の日もレンの背中に乗って進んでいると、我々国の象徴とされている塔が現れた。
もう少しだ、二人を返してから少しご飯を頂こう。
あと、レンも何も与えられないまま頑張ってもらったからレンの分も。

「もうちょっとだよー」
「なぁ、ついたらAどうするん？かえるくに、ないやろ…？」

シャオロン君がそう尋ねる。
……さすがに、あの惨劇を見ればいくら子供だとしてもいやでも分かったのだろう、私の街が焼かれた事など。
自分の国ではないとはいえ、トラウマにならないといいのだが……。
この後、か。
昨日の夜に考えていた、レンと旅をするのもいいかもしれない。

「少しだけこの国に観光して、そのあとはレンと楽しく旅でもしようかな」

半分嘘。
私は復讐するために、強くなる、そのために旅をする。
レンと優雅にいつまでも、楽しいままの旅になんてでないさ。
きっとレンも怒っているよ、仲間を、家族を、殺されたんだから。
するとシャオロン君はコソコソとゾム君に内緒話を始めた。

「なぁ」
「ん？」

話し合いの末なのか、ゾム君が口を開く。

「おれら、こじなんや」

こじ？
孤児のことか…それはお気の毒に…。

「あのまちにおったのも、いえでみたいなんもんでな」

随分と遠い家出ですね…？
うんうんそれで？と話を促す。

「まほーつかいってことはひみつにするから、おれらといっしょに」

そこまで言いかけると、レンが急に方向を転換した。
暴れるように辺りを走り始めたのだった。