9.お嬢様、我慢できません ページ10
.
祐「Aは?」
ある日の休み時間。いつも通りお嬢の所へ行ったけど教室に姿はなかった。僕らがお嬢をAって呼ぶのは学校の時だけ。まあ大体間違えてお嬢って呼んじゃうけど…
「あれ?いないよ?」
祐「…いない?」
……お嬢またサボってるな。また拓弥に怒られちゃうよ〜、と思いながら保健室に向かう。ドアを開けると独特な匂いが鼻を掠めた。一番奥のベッドのカーテンが閉まってる。あそこはお嬢の特等席だ。
祐「やっぱりいた、お嬢〜」
布団も被らずスヤスヤと気持ち良さそうに眠るお嬢。昔から変わらない可愛い寝顔。
…改めて思うけどやっぱりすごく綺麗だなぁ。長いまつ毛、白い肌、柔らかい黒髪。昔から可愛いけど、最近はめっきり綺麗になったというか。そういえば昔は泣いてばっかりで頼りなかった僕をお嬢が慰めてくれたり鍛え直してくれたなあ。お嬢の回し蹴り、強烈なんだよなあ。
「……ん〜、」
祐「………」
昔の思い出に浸っていると突然お嬢が寝返りを打った。そのせいで少しスカートが捲れて、白い脚が露わになる。
祐「………駄目駄目!見ちゃ駄目!!」
頭をぶんぶんと振って邪念を振り払う。目を閉じて違う事を考えよう…
昔とは違う、お嬢の姿。身長だっていつの間にか僕と拓弥が抜かして、その代わりお嬢はどんどん女性らしくなって。お嬢はもう、立派な一人の女性なんだ。……ってなんで目を閉じたらお嬢の姿を鮮明に思い出しちゃうんだ!!
祐「………」
ちらりとお嬢を見てみる。そこにはまだスヤスヤと眠るお嬢の姿。そっと近付きお嬢の横に手をついた。所謂、ベッドドン状態。
祐「………お嬢ごめんね、一回だけ」
ずっと触れたかった唇。そっと顔を近付けた。シャンプーだろうか、少し甘い匂いがふわりと香ってクラクラしそうだった。
「何が一回だけなの?」
祐「……ひえっ!!お嬢!!」
「変態!!クビにするぞ!!」
祐「ごめんなさい〜〜!!」
そしてその後、お嬢からだけでは飽き足らず、拓弥からも強烈な蹴りを食らったのは言うまでもない…
.
561人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひろ(プロフ) - 初めて書かせていただきます!すごく面白いです!みんながワイルドな感じでドキドキですね(///ω///)続き楽しみにしてます!! (2017年5月16日 2時) (レス) id: ce336a9dfc (このIDを非表示/違反報告)
エム - なな.さんの作品めっちゃ好きです!更新待ってまーす! (2017年5月10日 0時) (レス) id: be027d3da3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:な な . | 作成日時:2017年5月7日 12時