32.お嬢様と、覚悟 ページ41
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"その後の事は全部Aが決めてくれ"
病院の屋上で一人目を閉じる。その後の事を決めるのなんてまだまだ先の話だと思っていた。
どうしたらいいんだろう。
吉野くんが言ってた通り、吉野くんと結婚する？そしたらもう安泰？
祐基と拓弥、どちらかに継がせる？でも、それって私がどっちかと結婚するって事？継がなかった方はどうなるの？
あ、そうだ福田くんと結婚……
「………だめだ」
フェンスにもたれて溜息を吐く。今は、看護師さんが数人お父さんについて処置に追われている。今、お父さんは「かろうじて生かされている」。そんな状況に怖くなってこうしてここに逃げてきてしまった。今は側にいた方がいいはずなのに。
バタバタと看護師さんが走り回るその後ろで祐基はずっと泣いていて、拓弥はそんな祐基に「泣くな」と言った。けど、そんな拓弥の目も潤んでいた事も、声が震えていた事も。
「………お父さん」
憎たらしいほど雲一つない真っ青で綺麗な空。ぽつぽつと涙がコンクリートに染みを作った。
祐「お嬢！！」
「っ、え？」
祐「お嬢！早く！！」
「え？ちょっと！」
突然ドアが開いて、息を切らした祐基が私の手を取った。それ以上は何も言わず祐基はそのまま走り出す。
…お父さん、もうダメなのかな……走りながら、涙が止まる事はなかった。
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ひろ(プロフ) - 初めて書かせていただきます！すごく面白いです！みんながワイルドな感じでドキドキですね(///ω///)続き楽しみにしてます!! (2017年5月16日 2時) (
レス) id: ce336a9dfc (このIDを非表示/違反報告)
エム - なな.さんの作品めっちゃ好きです！更新待ってまーす！ (2017年5月10日 0時) (レス) id: be027d3da3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：な な . | 作成日時：2017年5月7日 12時
