両手を伸ばしてみたけど

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藤「……あの…」




すごい近いのに何も言わないで
睨むだけだから気まずくて俺から声をかけてしまった


もしかして北山から聞いたのかな…

北山真面目だし




麻「宏光は……」

藤「……？」

麻「私より弱いし、意地っ張りだし
頑固だし……」

藤「えっと……」




麻「あと、嘘つき。」




嘘つき……？




麻「……失礼します」

藤「えっ……」




そう言うと一直線に食堂を出て行った。

予想もしてなかった出来事に
俺は呆然としてて

彼女さんが言ってた言葉の意味もピンとこなかった




横「今の…前、太輔とぶつかった子だよね？」

藤「うわっわた……うん…」

横「仲良くなったの？」

藤「いや、そう言うわけじゃないんだけど…」




後ろから声をかけてきた渉は
食べ終わったみたい




横「てか、太輔いいの？授業始まるけど」

藤「えっ！やば、行ってくるっ」

横「行ってらっしゃーい」




時計を確認して
慌てて授業に向かい間に合い席についても

彼女さんが言った


“ 嘘つき ”


が頭をぐるぐる回り
その意味は分からないまま…






北山…



北山はどんな嘘をついたの…？








俺にもついたのかな








例え、そうでも



どんな嘘でも



俺は許してしまうほど君が好きだから








君の1番になれないなら




君の全てを教えてください＿___＿

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