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藤「落ち着いた……?」



突然泣いてしまっても藤ヶ谷は
優しく背中をさすってくれた

自分が泣くとは思わなかったから
涙が止まると恥ずかしいし居た堪れないしで
もはや帰りたい……



北「ごめん……」

藤「どうした?あれだよ、何かあったなら聞くよ」



……本人だもんな
言ったら告白と一緒だもん



藤「ん?」

北「……」



言ってしまおうか…
無理でも友達に戻れるかもしれない

首を傾げる藤ヶ谷
何か犬みたい

……無謀かな



藤「無理にとは言わな…」

北「好き」



顔は俯いたまま目線だけまっすぐ藤ヶ谷に向けた

藤ヶ谷が、好きだ



藤「え……」



好き



藤「……きた」



相手が女の子でも誰でも関係ない
好きで、大切。

でも、だから何も出来ないなんて嫌だ



北「って大倉に言われた」

藤「あ……え?」



大倉に心で謝りながら、告白のふり。
男友達からの告白、藤ヶ谷はあり?なし?

想像してよ



藤「あ、そう……え?それは恋的なこと?」

北「うん」

藤「えっ……北山は何て答えたの?」



ああ、なんだろ、泣いて少しすっきりした
頑張ったっていいんじゃね?

だって頑張んなきゃどのみち届かない



北「答えは待ってって言われた」

藤「あー……なるほど」



眉間にしわ寄せている藤ヶ谷
引いたのか何かを考えているのか

口をキュッと閉じて腕を組む

課題で組んだだけのグループ内で
恋愛沙汰とか嫌だろうな…
まぁ、貴方も含まれてるんですがね



藤「北山は……」

北「?」

藤「………それで泣いたって何かされたの?」



まっすぐ俺を見る目には少しの苛立ちを感じる
俺のために怒ってんの?ほんと、優しい奴…



北「何もされてない。びっくりしただけ」

藤「そっか……返事は?」

北「断るよ」



俺は藤ヶ谷が好きだから



藤「なんで?」

北「へ?」



思わぬ質問に間抜けな声を出してしまった
いや言ったら告白になるんですよ。何回目〜



藤「男だから…」

北「違うよ…?」



恋愛対象が男でも女でも両方でも
藤ヶ谷が藤ヶ谷でないと好きにならないし

人口からしたらマイノリティーでも
それを否定する理由はない



北「大倉と同じ気持ちにはなれない」



ただそれだけ



藤「……ごめん、変なこと聞いて」



そう言って俯いた藤ヶ谷に
思わず、聞いてしまった



北「……なんでそんな事聞くの」

藤「……なんでだろ、ふふ」



伝えて

はぐらかして、鳴った。



駆け引きの合図

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設定タグ:藤北 , キスマイ , kis-my-ft2   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:あり | 作成日時:2019年1月14日 12時

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