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雨?うるさいな…….

一度気になった音は余計うるさくて
仕方ないから目を開けた


あ、昨日風呂入ってな……って



北「…?」



左手に違和感を感じて起き上がると
俺のとは違う綺麗な部屋

左手は誰かの手を握ってて…って

藤ヶ谷…?



北「ええ…////」



そうだ、昨日、映画の途中で寝ちゃって
え、でも何で手繋いで……



北「////」



藤ヶ谷の寝顔、初めて見た…
いつも俺寝ちゃうからって、昨日もだけど



北「可愛いなぁ……」



俺の横が1番落ち着くんだっけ?
ふふ、無防備だなー

藤ヶ谷の寝顔を見てると

さっきまで鬱陶しかった雨の音すら
心地よく感じて

時間がゆっくり進んでいる気がする

まだ暗いけど今何時だろ?
起こしたら可哀想だよな
今日は2限からだっけ
藤ヶ谷は何限からなんだろう



藤「んん…?」



あんまり見すぎたのか
眠りが浅いのか眉間にシワを寄せた藤ヶ谷

起きるかな?
手、離した方がいいかな

まだ

起きないで、なんて



藤「あ、北山…?」

北「おはよう」

藤「……おはよう」



ビビリな俺は藤ヶ谷が目を開ける前に
手を離してしまった

藤ヶ谷は気付いていたのか
離れた自分の左手に一瞬視線をやってから
電車で俺を起こす時と同じ優しい笑顔で俺をみた



北「…昨日はごめん」

藤「いいよ。まだ寝よ?」

北「…」



暗い部屋で、俺を下から見上げる藤ヶ谷
目があって時間はついに止まったみたい



藤「北山?」

北「あ…」



名前を呼ばれてもつっかかる本音
うなづくだけだって伝わるはずなのに



北「俺、自分ん家帰るから藤ヶ谷ベッドで寝ろよ」



こんな言い方しか出来ない自分に嫌になる

本当は藤ヶ谷に側にいてほしい
ひとりになったら多分色々考えちゃうし

好きだし



藤「……ここにいてよ」

北「え……?」

藤「北山がいるといつもよりよく寝れる」



まっすぐ藤ヶ谷に見つめられると
息をちゃんとしてるかも分からない

苦しい。

雨が



北「2人寝るには狭いよ」



うるさい



藤「さっきと同じ体勢でいいよ」



そう言って藤ヶ谷は簡単に手をつなぐ



藤「北山…?いや?」

北「藤ヶ谷…」



なんで、なんで悲しくなるんだろう

好きと確かめ合える関係なら
こんな涙も溢れたりしないのに



藤「え、どうした?どっか痛い?」

北「藤ヶ谷っ…」



繋がれた手を強く握る


どうして男だからって思ってしまうんだろう
好きなだけなのに



君が俺の一部だと言うのは


とても難しい

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設定タグ:藤北 , キスマイ , kis-my-ft2   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:あり | 作成日時:2019年1月14日 12時

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