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北「お邪魔します〜……」
初めて入った藤ヶ谷ん家は
やっぱりおしゃれで俺の殺風景な部屋とは
全然違う、色味の揃ったインテリアが並んでる
藤「テキトーに座っといて」
北「おん」
ワンルームだけど広くてローテブルとベッドが
あってテレビもちょうどいい距離で見れる
キッチンは廊下とくっついていて
別に料理が趣味でもないから必要なものしか
置いてないけど掃除してるのかキレイ
藤「あんま見んなよ」
北「ごめんごめん。だって気になんない?
どーゆー暮らししてんのかなーって」
藤「そう?あんま変わんないだろ」
北「いやこんな綺麗にしてない」
普段から掃除とかしねーもん
1週間に1回とか?
んなもんじゃない?
藤「今度北山ん家見せてよ」
北「いーけど何もないよ」
藤「見たいだけ〜」
北「ふーん…」
ベッドとローテブルの間
地べた座りすると
テレビ横の棚に沢山並んだDVDが目に止まった
藤「見たいのあったら言って」
コーヒーをいれて机に置いてくれた藤ヶ谷は
ベッドに腰掛ける
お礼を言うため振り返ると
膝が近いだけ、顔は近くないのに
首らへんがむず痒くて
フードがあったら被りたい
北「……藤ヶ谷のおすすめは?」
藤「あ、何本か出すからちょっと待ってて」
そう言うとテレビ横の棚に移動した藤ヶ谷
安心したけど、ちょっと残念なんて我儘かな
タッ……タッ、ポタ…
北「?」
窓ガラスに何か当たる音がして
視線を外に向けると時間にしては外は暗く
よく見ると
雨が降っていた
北「今日…行かなくて正解だったな」
藤「ん?あ、雨だ…」
雨の音を意識すると急に
部屋の音は消え、無音なまま時が過ぎる気がした
北「……」
大倉、傘持ってなかったな……
こんな雨の日1人は
俺だったらすげー寂しいなぁ
藤「……北山?」
北「ん?あ、決まった?」
藤「うん…おすすめはこれとこれかな」
大倉とこれからどうゆう距離感でいればいいのか
1番仲よかったやつだったのに…
そう思うと同時に
もし俺も藤ヶ谷に気持ちを伝えてしまえば
俺といると落ち着くとか
そんなこと思ってくれなくなるのかな
ただ、困らせるだけだろうな
一緒にぐるぐる、ぐるぐる
たった少しの隙間に入り込んでくる
苦しくて重い感情
藤「これにしようか」
北「うん」
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藤ヶ谷から好きって言ってくれたらいいのに
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作者名:あり | 作成日時:2019年1月14日 12時