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「Aちゃん、それ食べへんの？」
「うん？だってキレイなんだもん。食べるのもったいない」
きみくんがくれた、アメ玉の入った瓶
太陽の光にかざしながら、キラキラと色が変わるそれを見るのが、私の日課になっていた
「ふふっ…」
角度を変えながら、色の変わる様を楽しんでいると
「Aっ！」
突然届いたお母さんの声
「何 これ」
「何って…もらったの。見てっ、こうするとね？」
「これ、飴でしょ？どうしたの」
「きみくんにもらって…」
「きみくん？」
恐る恐る隣のベッドに視線を送ると
「あの。少し前からお世話になってます、横山 侯隆です」
きみくんは、ちゃんと自己紹介してくれてるのに、お母さんは
「Aは、病院の食事とおやつ以外は食べられないんです。ですから、これはお返しします」
自分の名前も言わず、その瓶をドンときみくんのテーブルの上に置いた
「返してっ。A 食べてない。見てただけだもんっ！」
「見てたら食べたくなるでしょ？食べたら大変なことになるって、わかってるわよね？」
「わかってる。だから食べないもんっ。それは私の宝物なの。だから返してっ！」
久しぶりにこんなに駄々をこねた
嫌だ嫌だと叫び暴れる私、それを止める母
「あの…僕 知らなくて。すんませんでした」
そんな私達に、頭を下げるきみくん
どうせきみくんも、お母さんの言いなりなんだ
きみくんの方、睨み付けると
『あ・と・で・な』
きみくんの口が、そう動いた
「Aちゃんのオカン、怖いなぁ」
「うん。でも、前はあんな風じゃなかった」
「そっか…」
「私の、せいかな？」
「うん？」
「私の病気が治らないから…」
「そんなことないよ。お父さんもお母さんも、Aちゃんのこと考えてるから、仕事 頑張ってるんやと思うで？今日かて、お母さん Aちゃんの体を一番に考えて、俺に飴ちゃん 返してきたんやから…」
「そう…なのかな？」
「そうやって。Aちゃんがそないな顔してたら、お父さんもお母さんも心配すんで？」
“はい”とアメの入った瓶を手渡されて
「俺、食べられへんなんて知らんくって、ごめんな？」
「ううん…」
「でも、“宝物”って言うてくれて、嬉しかった。じゃあ、また明日。お休み」
顔も耳も真っ赤にしながら、きみくんは自分のベッドに戻って行った
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倉安LOVE - もちろんです。次回の新作も楽しみに待っています。これから寒くなってくるので体調には気をつけてくださいね。 (2018年11月19日 0時) (
レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - 倉安LOVEさん» 倉安LOVEさん、初めまして。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。これからもお付き合いいただけたら嬉しいです(*^ω^*) (2018年11月15日 22時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
倉安LOVE - 初めまして最初から読んでいました。どのお話も感動しました。最後のヤスくんのお話では二人が付き合えてよかったと思いました。次の新作も楽しみに待っています。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - れなさん» れなさん、初めまして。コメント ありがとうございます^ ^毎回、楽しみにして下さっていたとの事。嬉しい限りです（≧∇≦）次回作、自己満発揮作品になるかと思いますが、お付き合いいただけると嬉しいです☆ (2017年10月26日 12時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 初めまして！完結お疲れ様でした！この短編集いつも楽しく読ませてもらってました！新作楽しみです！頑張ってください！ (2017年10月25日 22時) (レス) id: b5ce47fc81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちか
| 作成日時：2017年9月14日 0時
