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「ねぇねぇ、きみ兄ちゃん。一緒に遊ぼっ！」
「きみくん。ここ わかんない。教えて？」
最近、同じ顔ぶれだった小児科病棟に、突如現れたきみくん
年代が違う、甘えたい盛りだったみんなは、きみくんにベッタリ
弟がいて、面倒見のいいきみくんは、嫌な顔ひとつせず相手をしていて
「きみくんがいてくれて、助かるわ」
って、看護師さんにも言われるほど
今日も何人もの子に囲まれて、楽しそうにしているきみくん
それを遠くから見ている 私
殻に閉じこもり、人との付き合い方を忘れてしまった私は、その輪に入ることが出来なかった
「Aちゃんも、おいで〜や」
きみくんに呼ばれても
「…………いい」
素直になれなくて、病室に戻ろうとすると
「きみく〜んっ！」
走って来た男の子とぶつかって
「…ったっ」
転んでしりもちをついた
相手の子は、何事もなかったように、きみくんの元へ走っていく
ここに友達がいない私は、他の子達にとっては、いてもいなくても良い存在で、私に何があっても、誰も気にしない
それが当たり前になっていた
けれど
「お前、何してんねんっ」
松葉杖つきながら、ゆっくり近付いてくるきみくん
「ちゃんとAちゃんに謝りっ！」
「だって、こいつがボーッとしてるから…」
「ちゃうやろっ。お前が走ったらアカンのに、走って来たからやろがっ！」
「…………」
「ほら。言うことあるやろ？何て言うん」
「……ごめん…なさい………」
そう言って逃げていく男の子
その隣に立っていたきみくんが
「大丈夫かっ？どっか痛いん？苦しい？」
あたふたと慌てだした
「ん〜ん、大丈夫」
「でもっ。泣いてるやんかっ」
“看護師さん、呼んでくるわ”って、うまく歩けないのに、ナースステーションに向かおうとするきみくんに
「ホント、大丈夫だから」
松葉杖持つ手を、キュッと握って
「お部屋 戻る。一緒に 来て？」
そうお願いすると
「Aちゃんも、案外 甘えたさんなんやなぁ」
ふふっ て笑いながら
「ごめんなぁ。そろそろ部屋戻るわ。みんなも戻り〜」
手 ヒラヒラさせながら、私の隣をゆっくり歩いてくれる
あんなにたくさんの子達と、楽しそうに話してたのに
私のために
私だけのために、一緒に部屋に戻って来てくれたことが嬉しくて
きみくんが、私を特別扱いしてくれた気がして
その日を境に、私はきみくんと急速に仲良くなっていった
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倉安LOVE - もちろんです。次回の新作も楽しみに待っています。これから寒くなってくるので体調には気をつけてくださいね。 (2018年11月19日 0時) (
レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - 倉安LOVEさん» 倉安LOVEさん、初めまして。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。これからもお付き合いいただけたら嬉しいです(*^ω^*) (2018年11月15日 22時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
倉安LOVE - 初めまして最初から読んでいました。どのお話も感動しました。最後のヤスくんのお話では二人が付き合えてよかったと思いました。次の新作も楽しみに待っています。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - れなさん» れなさん、初めまして。コメント ありがとうございます^ ^毎回、楽しみにして下さっていたとの事。嬉しい限りです（≧∇≦）次回作、自己満発揮作品になるかと思いますが、お付き合いいただけると嬉しいです☆ (2017年10月26日 12時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 初めまして！完結お疲れ様でした！この短編集いつも楽しく読ませてもらってました！新作楽しみです！頑張ってください！ (2017年10月25日 22時) (レス) id: b5ce47fc81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちか
| 作成日時：2017年9月14日 0時
