・□□ ページ28
昨日は安田くんに借りた本に熱中しすぎて、本を読みながら寝落ち
電車の中でも、夢中になって読み進めた
教室に着いて、いつもなら友達とウダウダおしゃべりするのに、私が向かった先は
「おはようっ。安田くん、あのねっ…」
彼の元だった
「……おはよう」
昨日は、あんなに喋って 冗談も言い合って、笑いあったはず…なのに
今朝は、一瞬目が合って、少しだけ口角が上がったと思ったら、彼の視線は手元の本へと戻っていった
取り残された気分
トボトボと自分の席に戻り
「はぁ……」
溜息つきながら、椅子に腰を下ろす
「ちょっと A。何 喋ってたの？」
すかさず興味津々に友達から話しかけられた
「別に…何も」
「ふ〜ん…」
いまいちな私の反応に、期待はずれとばかりに他の子とお喋りを始めた友達
安田くんの反応が、昨日と今日では余りにも違いすぎて、大きなショックを受けた私
「あっ、教科書 忘れた」
移動教室なのに、教科書を忘れる大失態
ひとり教室に戻り、机の中を確認していると
「小池さん」
名前を呼ばれた
「安田くん…」
「あの、今朝は ごめん」
「私…迷惑だった…かな？昨日 話しかけたの…」
「いや。そうやないんやけど」
「……そっか」
「あの、さ。今朝のみんなの視線、気付いた？」
「視線？」
「そう。小池さんが僕に話しかけてるの、クラスのみんな、白い目で見てたっちゅうか…」
「そんな事ないでしょっ？」
「いいや、そうやってん。やから、僕と関わらん方が…」
「なんでっ？別に私、そんな事 気にならない…」
「僕が気になる。クラスで目立つのとか、イヤやねん」
「ごめん、なさい。で…でもっ、借りた本 どうやって返したらいい？」
「放課後…。来週の水曜の放課後、昨日みたいに教室で返してくれたらいいから…」
「わかった…あのっ…」
「うん？」
「あ…の。安田くんのオススメの本、また貸してくれる？」
「……水曜日、持ってくる」
“小池さん、先 行っといて？”と促され、ひとり廊下を歩く
せっかく仲良くなれたのに、なんでこんな風にしなきゃいけないの？
私、迷惑だなんて思ってないのに…
“僕と関わらん方が…”
そんな寂しい事、言わないでほしい
また本を貸してほしいと頼んだのは、このままこの縁が切れるのは、イヤだって思ったから
それが友達としてなのか、異性として意識してのことなのか、この時の私はそんな事 考えてもいなかった
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倉安LOVE - もちろんです。次回の新作も楽しみに待っています。これから寒くなってくるので体調には気をつけてくださいね。 (2018年11月19日 0時) (
レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - 倉安LOVEさん» 倉安LOVEさん、初めまして。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。これからもお付き合いいただけたら嬉しいです(*^ω^*) (2018年11月15日 22時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
倉安LOVE - 初めまして最初から読んでいました。どのお話も感動しました。最後のヤスくんのお話では二人が付き合えてよかったと思いました。次の新作も楽しみに待っています。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - れなさん» れなさん、初めまして。コメント ありがとうございます^ ^毎回、楽しみにして下さっていたとの事。嬉しい限りです（≧∇≦）次回作、自己満発揮作品になるかと思いますが、お付き合いいただけると嬉しいです☆ (2017年10月26日 12時) (レス) id: 19b6facfd4 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 初めまして！完結お疲れ様でした！この短編集いつも楽しく読ませてもらってました！新作楽しみです！頑張ってください！ (2017年10月25日 22時) (レス) id: b5ce47fc81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちか
| 作成日時：2017年9月14日 0時
