リアルな関係。

２９話 ページ29

そんな私をよそに大倉くんはそのまましゃべり続ける。





大倉「こんなコンビニのもの食べてたら健康に悪いで〜。

しかもこの時間！女の子が一人で！危ないわー。」




「私の家こっから徒歩５分なんで、大丈夫ですよ」






なにが大丈夫なのかわからないけど、とりあえず


あははー、と自分でもわかるくらいの苦笑いをする。






大倉「え、自分家そんな近いん！ええなー。


俺自分とこ帰るより早いやん、よし、行こう！はよ！」






ふわふわと、しかし強引に腕をつかまれる。





いやいやいや、ちょっと待って。



なにこれ、もはやあなたは誰ですか。






そうして大倉くんを見てると、分かったことがひとつ。








この人かなり酔っぱらってる…。



だからこんなに上機嫌なんだ。




財布の時もそう。





そのあと外に出てタバコ吸ったから



態度が戻ってたんだ。






そう思ったら、なんだか気が抜けて。





お酒飲むとこんな感じってライブとかでも言ってたな。




そんなことを思い出したら更にどうでもよくなって、




なんなら、あんなに好きだった大倉くんが家に来る！




見せれるものは何もないけど、ラッキー！



って無理やりにでもポジティブに考えて、






掴まれた腕が熱を持っていくのを感じながら２人で私の家に行った。

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