箱の中身は。3 ページ10
2階に上がると長い通路の両側に点々と部屋が並んでいる。多分皆さんの個人のお部屋なのだろう。
福「Aの部屋は一番奥の部屋ね。」
その部屋の前まで案内されると、中で小野さんがせっせと掃除をしてくれていた。
「小野さーーーーーん!!」
小「A!!おかえり!!大丈夫?怪我とかしてない?平気?」
「大丈夫です。小野さんお父さんみたい。もうお父さんって呼びます。」
小野「やった!今日から俺お父さん!!」
福「喜んでるところ申し訳ないのですが、神谷さんから今日はもう小野くんツマミだしてAを休ませろとのお達しがありましたのでご退場を(笑)(笑)」
小「えぇぇ!!俺頑張って掃除してたのに!Aとの絡みもうおしまい!?」
「小野さん本当にありがとうございます!私が自分でやらなくちゃいけないのに、しかもビックリするくらいピカピカに...。」
小「いいのいいの、A今日はゆっくり休みな。沢山寝て少しでも元気になってからまた明日みんなと話そ!」
「はい、ありがとうございます。福山さんも本当に今日はありがとうございました。」
福「ん、全然大丈夫だから今日はおやすみ。」
「はい、小野さん福山さんおやすみなさい。」
部屋に入ると小野さんがピカピカにしてくれた床に荷物を置き、とりあえずベットに腰掛ける。
ベットにテレビに小さな冷蔵庫、お風呂にトイレもある。もう普通にアパートの一室だ。
改めて1人になるとここへ来てから驚き続きでおかしくなっていたテンションが少し落ち着いたが、いやちょっと待って。
え?シェアハウス?
私があの方たちと?
うそうそうそうそ。夢。絶対、夢。
いや正直おかしいと思ってた。まず私にストーカーってとこから変だった。今まで生きてて何百回と満員電車乗ったけど1回も痴漢とか合わなかったし、高校の時に風でスカートめくれたら男子から逆にお金要求されたし。
やっぱり夢だーーー。
とんだパンドラの箱に飛び込んだ私は、とうとう1日の疲れで頭がショートしてそのままベットで眠っていた。
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作者名:ごろぴか | 作成日時:2018年10月3日 3時