【BTS】先生、治してくれる？

#私の主治医 ページ1

この世界に生まれた瞬間から
私の心臓は時限爆弾だった。





何度か手術はしたらしいけど
そんな事は覚えてない。





残ってるのは、胸にある大きな傷だけ。





物心ついた頃から私の居場所は病院で
先生や看護師さんが親であり兄妹であり友達だった。





ここでの生活が当たり前の私は
今日も決められた制限の中で暇を持て余している。









ﾕﾝｷﾞ「こら、ウロウロすんな。今日検査だろ。」









この人はミン･ユンギ先生、私の主治医。
いつ見ても色が白くて
私なんかよりずっと病人みたい。









A「検査って夕方でしょ？しかもレントゲンだけじゃん。」



ﾅﾑｼﾞｭﾝ「あ、ごめん。心電図も追加した。」



A「えぇ〜…」









この人も私の主治医、キム･ナムジュン先生。
たまに天然すぎて看護師さんを困らせてるけど
いつも優しくて、ナム先生に怒られることは滅多にない。









A「ねぇ。」



ﾕﾝｷﾞ「なに。」



A「退屈なんだけど。」



ﾕﾝｷﾞ「なら勉強しろ。」



A「勉強はダメ、熱出るから。」



ﾕﾝｷﾞ「なんだそれ(笑)」









キラキラの青春ど真ん中な高校生活を送るはずだったのに
せっかく合格した学校は入院のせいで休学状態。

可愛いと評判の制服も、数回しか着てないし…









ﾅﾑｼﾞｭﾝ「しっかり勉強しておかないと出遅れるぞ？」



A「もうとっくに出遅れてるよ。追い付く気も無いし。」



ﾅﾑｼﾞｭﾝ「またそんなこと言って…」



A「ほとんど入院生活なのに、知識なんて必要ないじゃん。」



ﾅﾑｼﾞｭﾝ「復学した時に困るだろ。」



A「どうせこのまま高校生なんて終わっちゃうよ。」









先生を困らせたい訳じゃないけど
結局いつも、ひねくれた事を口走っちゃう。









ﾕﾝｷﾞ「だとしても勉強はしっかりやっとけ。
　 いつか役に立つ事だって沢山あるんだから。」



ﾅﾑｼﾞｭﾝ「そうだぞ。分からないところは教えてやるから。」



A「…気が向いたらやる。」









それでも、先生は私を見放したりしない。

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