寄せ集めの僕ら。 (ページ13)

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10話ページ13

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Oside

｢まさきー、早く帰るぞ？｣

｢うん…また来ようね？しょーちゃん｣

名残惜しそうに遊園地の出口を見つめるまさき。かずとじゅんは、疲れて俺達の腕の中で眠ってる。
翔くんは観覧車に乗った後から様子がおかしい。翔くんも遊園地で遊べねえの寂しいんかな。

それにしても、観覧車の中での翔くんの顔。
…迂闊だった。顔真っ赤にしちゃってさ、理由はよく分かんねえけど。

中学生男子の恋に対する感情なんて正直、エロいとか興奮とか、そういう幼稚なものしかねえと思ってた。
あの女は胸がでかいとか、エロ本読み漁ってタイプの女を言い合ったり。そういうノリしかないと思ってたのに。

夕日に照らされた翔くんの横顔、すげー綺麗だったんだよね。

｢…智くん？帰るよ？｣

｢…おー。今行く｣

…綺麗だったから、何だって言うんだ。俺達は血が繋がっていないとは言え、兄弟なんだ。そーゆう感情なんかいらないはずだろ？
翔くんのことは好き。でも、まさきもかずもじゅんも、同じくらいに好き。

それでいいんだろ？いや、そうすべきなんだろ？

｢ねえ、智くん。来年も絶対行こうね｣

｢兄弟｣としての約束事を、脳内ですり替えて期待するなんて、馬鹿みたいなことはしちゃいけないんだ。
｢俺は2人きりで行きたい｣なんて、考えちゃいけない。