キモチ (ページ22)

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美勇人 Side

「で、しめはどうしたいの？」

「…とりあえず酷いことしたの、
謝りたい」

…謝る、ねえ

「謝るの、なんか違くない？しめらしいけど、
キスして、Aちゃん置いて帰りました！
ごめんね！…ってAちゃんが求めてるの、
多分そう言うことじゃないと思うんだけど」

俺がそう言うと、しめは口を少し膨らまし、
悩んでるような、考えてるような顔をした

「ちゃんと告白すればいいじゃん、
Aちゃんのこと好きなら」

「…そうだけど」

いつも前向きなしめが珍しく
悩んでるから相当考え込んでるんだと思う

「…あれはさ、高1の時の話じゃん？
俺らだってもうあの頃とは変わってると思うし
考え込むなって～」

「ん、分かった、そうする。
俺、ちゃんと言うよ、Aちゃんに」

そう言うと自分で納得したのか、
少しだけしめの顔が明るくなった

「じゃあね、急に来たのにありがとう」

「や、全然いいけど。
がんばれよ」

しめが納得してから、昔話をしたり
一緒にテレビを見たり。

ある程度の時間になって
しめは笑顔で家を後にした。