キモチ (ページ2)

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彼に、少しだけ触れた手が熱い

「あらん！今の誰？」

『あー、なんだっけ、
確か隣のクラスの…
あれだ！七五三掛龍也！』

「七五三掛…？」

初めて聞いた苗字。

隣のクラスってことは、
同い年なんだ。

すごくかわいい顔してたから
てっきり1個下かと思った

『A、ああいうのがタイプだっけ？
可愛い系？』

「いや、タイプとか、
そういうのじゃないけど。」

なんかちょっとキュンてした

『結構人気らしいよ、
可愛い系好きな人には
たまんないんじゃね？』

あらんは、
まあ俺の方がかっこいいけど、
って付け足した。

「ふ～ん」

『何だよ、お前が聞いたくせに！』

「ごめんごめん」

『アイス3個奢りで許す』

「は？！だからアイス食べすぎだってば！」

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結局、あらんにアイスを奢ってあげた。

1個だけ

コンビニの近くのベンチで
『俺アイスなくなったら
生きていけないかも、』って
大声で話し出した。

「いや、大げさすぎ」

『だって１日10個ぐらい食べるし』

その言葉の通り、
さっき買ったみかん味のアイスを
すぐに食べ終わったみたい

『てかさ、A、
彼氏作らねーの？』

「え？」

何いきなり。

「そりゃあ、できるなら
欲しいけど…」

約半年前に、
バイト先で出会った彼氏と別れた

別に未練があるわけじゃないけど
誰かと付き合って
1年以上続いたことがなくって

まあ高校、と専門1年の時だから
そんなおかしいことじゃないかも
しれないけど

ずっと一緒にいたい！

…って思える人と
まだ出会えてないんだと思う