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夜の街を息を切らして走る
クラブ街に着くと、酔っ払った女たちに声をかけられるも全部フル無視でAを探した
あれからも何度か電話をかけたけどまだ繋がらない
完全におかしい
「、、どこやねん、、っ、、」
膝に手をつき息を整えていると、見覚えのある顔が前を横切った
「、、おい!、、あんたAの、、」
咄嗟に声をかけると振り向いて少し驚いた表情を見せたがすぐに穏やかで優しいあの時の顔になった。
「A、あんたと飯行ってるって聞いたけど」
「ああ、そうなんだけどね?Aちゃん、すごい酔っ払っちゃって、、それで水とか色々買いに、、」
そいつは手に持った袋を上げてみせた
酔っ払った?
Aは自分がお酒弱いってこと知ってるから普段からほとんど飲むことはない
それやのに酔っ払うわけがない
こいつ、あかんな。かなり危険人物。
「へぇ、じゃあ連れて帰るんで、あいつのとこに案内してもらっていいすか」
「彼氏でもない君に、彼女を渡す権利はないよね?」
そう言われると言い返せない
でも明らかにおかしいこいつにAを任せる訳にもいかず大きな賭けに出た
「俺を選ぶか、あんたを選ぶか。それはあいつが決めることやろ」
「ふふ、随分強気だね」
お互い目を逸らさず、バチバチと睨み合っていると近くの店の裏扉が勢いよく開いた
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作者名:ysakamosan | 作成日時:2022年6月24日 23時