１９４ ページ15
・
ゲンくんに言われ、千空くんコハクちゃん、そして私達も山札に視線を向けた。
パッと見もうなにも仕掛けられてはいないけど・・・。ゲンくんも山札にはもう触れていなかったし・・・。
「はっはー！チップ全力レイズだ！！」
いきなり今までの比ではない量のチップを賭けに出した龍水くんに場がどよめく。
「なんだあの量！」
「いきなり最終勝負みたく・・・。」
『そ、そんなに良いカードが揃ったのかな・・・。』
「うん、みたいだね。龍水のカードをよく見てごらん、今の一瞬で彼の手札の向きが違っている。」
『い、いや、そこまでちゃんと手札見てなかったんだけど・・・。』
でも、そうか、私達はゲンくんに促されるように山札に注目していた。
きっとその隙に。
「カードをすり替えたなゲン貴様！」
「え〜人聞きの悪い〜。」
「ド派手な虫やらカードチェックやらで全員の注目誘導しやがった。マジックの基本だ。
あ゛ーどうりでゲン、テメーにしちゃいっろいろトリックが雑だと思ったわ。
敵に気持ち良〜く見破らして山札に注目さしたとこで一番上以外の手札４枚を一気にすり替えた！！
仕込みは全部この一発でキメるため・・・！！！」
ずっと仕込んでた４枚てことは、最強の４カードに決まっている。
千空くんたちが勝つにはもうストレートフラッシュ以外ない。
だけど、ゲンくんのようなイカサマ技術を持っていない千空くんたちにそれは不可能！ここはもう降りるしか。
『？』
千空くんがいつもの考えるときにやるポーズをする。
そして次には彼も大量のチップを目の前に差し出した。
「んじゃ俺も！！ぜんぶ賭け！！！」
「！！？」
「貴様、どうして・・・。」
千空くんの突然の勝負に龍水くんとゲンくんが動揺する。
「では私たちのカード交換だな。３枚チェンジといこう。」
山札からカードを３枚、目にも見えぬ速さで取ったコハクちゃん。
明らかに不自然な動きだったような・・・。それをゲンくんが指摘する。
「速すぎ！今ちゃんと上から取ったコハクちゃん？？」
「ん？もちろんだ人聞きの悪い。」
とぼけるコハクちゃん。龍水くんとゲンくんは山札を凝視した。
「うん・・・裏向きの山札の途中から抜いたね。」
「おぅでもんなことしたってよ、なんのカードか見えねえんだから何の意味もねえぞ？」
『ハッタリ、の可能性もあるのかな？』
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 285人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Dr.STONE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
西羽(プロフ) - 更新ありがとうございます！ ﾋｮが優しい…だと…？！(笑) 次回も楽しみにしてます♪ (2021年6月7日 16時) (
レス) id: 3a99c04527 (このIDを非表示/違反報告)
西羽(プロフ) - この作品がとても好きで、少しでも時間を見つけては読み進めて一気に読み終わっちゃいました！ 冗談や過言でなく最近の私の支えになってます、番外編もまた是非読みたいです。お忙しいかと思いますが応援してます、更新を楽しみにしてます。 (2021年6月1日 21時) (レス) id: 3a99c04527 (このIDを非表示/違反報告)
わわわわわ - この話面白くていつも読んでます！弥さんのペースで頑張って下さい！続き楽しみにしてます！ (2021年5月4日 20時) (レス) id: 9c9d4f1707 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 続編おめでとうございます。スランプ‥‥私が言えたことじゃないですが、大変ですね‥‥どうか無理をせず、弥さんのペースで書いてください。応援しています！ (2021年4月25日 0時) (レス) id: 064c02c015 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
