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また重い溜息
今日でもう何回目だろう
すっかり冷めた湯呑を持つ彼女
「・・・疲れているのかい」
『へ』
「うざいほどに溜息ついてるよ」
『う、うざい・・・すみません・・・』
「僕はまだ仕事が残っているけど、待っているつもりかい？」
時刻は５時を過ぎている
今日は弓道部は休みで通常なら彼女はもう帰っているはずだ
たまに一緒に帰ろうと僕が待たせているときもあるが、今日はそんな約束してない
『雲雀さんのお仕事が終わるまで待ちます！』
「・・・そう・・・、すぐ終わらせるから待ってて」
『ゆっくりでいいんですよ！ゆっくりで！なんなら休憩しますか？お茶淹れますよ』
「・・・」
いつもとは違った彼女の気遣いに違和感を感じる
『な、なんですか？』
彼女のことをじっと見ているとどこか焦ったように笑った
「君、なにか隠してる？」
『へっ、か、隠してないですよ』
「さっきから挙動不審だし、溜息も多くて考え事しているみたいだったけど」
『・・・』
彼女はいい加減自分の考えが表情に出やすいことを自覚するべきだと思う
今も何を考えているかわかる
「しまった」という顔だ
僕は仕事の手を止め、ソファに向かい彼女の隣に腰を下ろした
『・・・・・・本当に隠し事はしてないです』
「そう・・・」
『・・・あの、雲雀さん・・・』
「ん？」
『今日雲雀さんのお家に泊まれませんか？』
「ん゛」
衝撃の言葉にあらぬ声が出た
『や、やっぱり、いきなりですよね・・・すみません』
「・・・」
確かに今日は金曜日で明日は休日
恋人の家に泊まるには好都合だが
(いや)
冷静になれ僕
今まで何度この女に期待を裏切られた
そもそもこのアホに恋人同士ならではの行いなんて考えミクロもない、断言できる
『その、今日は家に帰りたくなくて・・・』
まるで女が男を誘うときの台詞だ
平然を装いながら荒れ狂う自分を沈める
「・・・親と喧嘩でもしたのかい？」
両親に愛されて育った彼女の家庭
あの典型的な幸せな家庭に帰りたくないとなったら理由はこれしか浮かばない
が、彼女は首を振る
『その・・・おじいちゃんが帰ってきてまして』
「おじいちゃん？」
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涙輝(プロフ) - イメージのままの雲雀さんでニヤニヤしながら読んでます！いつまででも更新待てますので、頑張ってください！！ (2020年7月7日 19時) (
レス) id: f196e118bc (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 雲雀さんが優しくてキュンキュンします!!更新頑張ってください！応援してます！！ (2020年5月23日 19時) (レス) id: 81b65edd03 (このIDを非表示/違反報告)
霧菜☆紗理屋(プロフ) - はぅ。。つづきがたのしみです。。。 (2020年4月11日 22時) (レス) id: 70cea78570 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - はぁーーーしゅき！！！ (2020年3月31日 18時) (レス) id: b4c05be92c (このIDを非表示/違反報告)
アクトレモン(プロフ) - 更新待ってます！！！！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 4bdd481c8a (このIDを非表示/違反報告)
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