３７ ページ39
・
そして２カ月後
孤児院は以前よりも大きくなり、人員も増え、食料にも困らないものとなった
「随分と立派なものになったわね」
『ええ』
「まさかお父様がここまで動いてくれるとは思っていなかったわ」
そう、孤児院がここまで立派になったのは父のおかげ
私が支援してくださるよう交渉してのことだ
「でも、それもこれも自分のためだと思うと・・・少し悲しくなる部分もあるわね」
『良いではありませんか、自分を愛することはとても良い事です
それに自分のためでもこうして人を助ける行動ができるということは
お父様はまだ善人と言う証拠ですわ』
「・・・そうね！」
父は政治家の顔を持つ
「聖女を育てた」という肩書きがある父は最初は町の人からの支持も絶大なものだったが
その傲慢な行いや、町の問題に目を向けようとしない姿勢に
日に日に支持は落ちていった
そこで私だ
父に孤児院を支援すれば周りの支持は戻るだろうと
さらに私が町の人からの絶大な信頼を有している自警団の幹部になることで
その支持はさらに絶大なものになるだろうと言った
そして結果は知っての通り
孤児院は立派なものになり、父の支持率も以前とは比べ物にならないくらいに上がった
『でも、施設がここまで大きくなったのはお父様のお力だけではありませんわ』
「？」
お姉様にいくつかの手紙を渡す
『今はもう親の元へ帰った保護していた子供たちからのお手紙です
あの中には何人か貴族の子もいたみたいで
両親が我々にお礼にと孤児院に支援してくださったのです』
「皆心の底から本当に感謝しているのね・・・
あの日保護した子供たちはもう皆元の住んでいた家に帰ったの？」
『いえ、半分以上の子供は身寄りがない子たちばかりで
引き続き孤児院で預かっているようです』
「そう・・・その子達も、里親が見つかるといいのだけれど」
『はい・・・』
こればかりは直ぐに解決するものではない
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 176人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かさかさスライム(プロフ) - しゅ、しゅき‥（＾ω＾）乾いた心にじんわりきましゅ‥更新楽しみにまっとりましゅ(*^ω^*) (2018年8月1日 23時) (
レス) id: 28225f04e1 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーフェザー(プロフ) - アラウディっ！！この展開を待ってました。きっとそうだろうと思ってました。これからも更新頑張ってください！ (2018年7月23日 11時) (レス) id: 1de7f7f4a1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
