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「泊まっていかないの？」
『ええ、今日は孤児院の子供たちと食事の約束があるのです』
「仕方ないわね・・・気をつけて戻るのよ
困ったことがあったらいつでも言いなさい」
『はい、お父様達にもよろしく言っておいてください』
「ええ」
お姉様に手を振り屋敷を出た
日が沈みかけている、子供たちの約束まであと少し、急がねば
『・・・』
仕事を終え、家に帰る人々を見る
中には遊び疲れて寝ている子供を抱えている母親の姿もあった
幸せな光景にまた顔を綻ばせる
自分が誰の子で何者なのかは分からない
別に分かろうともしなかった
もし本当の親を知って、本当の親の元へ行くかこの家に残るか、迷うのが怖かったから
出身もわからず、教会の前に捨てられ、不思議な力をもつ私を
人々は「神の子」と呼んだ
そのため私が聖女として教会で務めるのは自然なことだった
特にやりたいこともない、人々の笑顔を見れるならと
私は流れに身を任せ聖女になった
いつのまにか、主へこの身を捧げることが私の生き甲斐となっていた
―――「聖女様は恋したことないの？」
あの時答えはしなかったが、答えは「ない」だった
もし主へのこの思いが「恋」というものならば、そうかもしれないが
当然それは違うと分かっている、むしろ「愛」と呼ぶのがしっくりとくる
誰かへ身を焦がすほどの想いを向けたことは生まれてから一度もない
する予定もない
だって私は主へこの身を捧げると誓ったのだから
(ああ、でも・・・)
もし、いつか身を焦がすほどの想いを持てる人に会えば
私はどうなってしまうのだろう
主への誓いを破ってしまうのでしょうか
その時は・・・主は私を許してくださるのでしょうか
(・・・なんて、そんな相手はそうそう現れませんよね)
もうすぐ約束の時間だ
私は進める足を速めた
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かさかさスライム(プロフ) - しゅ、しゅき‥（＾ω＾）乾いた心にじんわりきましゅ‥更新楽しみにまっとりましゅ(*^ω^*) (2018年8月1日 23時) (
レス) id: 28225f04e1 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーフェザー(プロフ) - アラウディっ！！この展開を待ってました。きっとそうだろうと思ってました。これからも更新頑張ってください！ (2018年7月23日 11時) (レス) id: 1de7f7f4a1 (このIDを非表示/違反報告)
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