坊ちゃん！！

１３ ページ15

霜月ｓｉｄｅ


隼「玲〜」

貴『はい坊ちゃん』

隼「買い物付き合ってくれる」

貴『かしこまりました』



　 仕事もなく

　 他のメンバーもいないので僕たちは街に出かけることにした


貴『坊ちゃんお車は・・・』

隼「いいよ、歩いていこう」

貴『えぇ！？大丈夫なんですか？』

隼「・・・玲は僕を何だと思っているのかな」

貴『あ、いえ、申し訳ございません！』


　 いつものように深々と頭を下げる玲


　 怒ってないのに

隼「気にしてないよ

　 それよりも、その格好で行くの？」

貴『はい』


　 玲の格好はいつも通りのスーツ


　 僕としては私服が見たいんだけど

隼(どうせいっても聞かないんだろうな〜)

貴『どうかなさいましたか？坊ちゃん』

隼「なんでもないよ」









貴『そういえば坊ちゃん、なにをお買い上げになるのですか？』

隼「ん〜まだ決まってないな〜、とりあえずそこら辺をぶらぶらしようかな」

貴『そうですか』

隼「玲は何か欲しい物とかないの？」

貴『私はありません』

隼「ふーん」


　 まぁ、もとから物欲とかあまりない子だからね〜



　「ねぇねぇそこの兄ちゃん」

　「なんかお坊ちゃんっぽいね」


貴『！』

隼「なんだい？きみたち」


　「俺等さ〜ちょ〜っとお金に困ってるんだよね」

　「だからお小遣いちょうだいよ」


貴『・・・失礼ですが、身を引いてくれませんか』

　「お？なになに？スーツ着てるけどメイドさん？」

　「可愛いね〜俺等と遊ばない？」

貴『去れ』


隼「・・・君達、自分のためだと思って帰った方がいいよ」

　「あ？俺等まだお小遣い貰ってないんですけど〜」

　「てか、こんなひ弱そうなやつに負けるかっての！」


　 一人の男が僕に殴りかかろうとしてきた


隼「あーあ・・・」


　 パシッ


　「っな！？いだだだ！！」


貴『坊ちゃんに、拳を向けましたね・・・』



　 グギッ


　「っだあああああッ！！」


隼「だから言ったのに」


　 玲って怒らせると怖いんだよね


　 僕に敵意を向けたら玲は黙っていないし


　 この子空手とか師範クラスだし


　「す、すびませ！！」

貴『これ以上悪化したくなかったら去れ』

　「ははい！！」


　「すみませんでしたああ！！」



　 玲に痛めつけられた腕を抑えながら男たちは去っていった






・

１４→←１２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す