TOP4に溺れていく。

奪い愛(全員) ページ28

-レトルト-
今日はAちゃんの具合が悪そうだ。

｢Aちゃん調子悪いでしょ？寝てていいよ？｣
今日は俺の家で撮影だけど、まだみんなも来ていないし、しばらく休んで欲しい。

『あ、やっぱバレますか、あはは…』
いつも元気なAちゃんが元気ないのは心配になる。
お腹が痛そうだから、そういうことだろう。
俺はAちゃんをベッドに誘導して、ふかふかの毛布をかけてあげた。

｢ありがとうレトさん…薬も飲んだから、多分良くなるよ…少し寝かせてもらいます…。｣

心配だ。
だけどこの瞬間、彼女は俺のベッドで寝ていて、俺に感謝している。
この状態を喜ばないやつがいるだろうか。
ちょっとした優越感に浸ってしまう。

30分後くらいに皆がやってきた。
事情を話し、様子を見に行くことにした。
｢俺が見に行くから。｣
ここは、行かせてもらうからな、っていうちょっとした意地を見せてしまった。
キヨくんが相当眉をひそめていたな。
俺が行くことがそんなに気に食わないのか、そんなにAちゃんのことが心配なのか、知る由もないのだけれど。

｢Aちゃーん???｣
呼ぶと彼女はふっと目を開けて、にっこり笑った。
『だいぶ、楽になったみたい。ありがとうレトさん。』
起き上がりながら彼女はそう言った。
あぁ、この笑顔を独り占め出来たらどんなに嬉しいか。
『この毛布、レトさんの匂いがして、よく眠れたよ。』
何それ。
そんなこと言われたら、

｢Aちゃんっ…｣

思わず、抱きしめていた。

『れ、レトさん???!!』

慌ててAちゃんから離れる。
｢ご、ごめん!心配にっ、なった、だけ…なんだ…。｣
そういって誤魔化す。
バレてないかな、俺の気持ち。
にしても、俺は結構とんでもないことをしてしまった気がする。

『あ、ありがとう…びっくりした…』
少し顔が赤くなっているAちゃんが可愛くて、
｢好き、だな…｣
気づいたらそう言っていた。

自分からばらしちゃって、馬鹿だな、俺。


〖お知らせ〗
すみません！言っていた通り、これから1週間程更新が無くなります！
慌てていっぱい更新してしまいました:( ;´꒳`;):
どうぞこれからもよろしくお願いします!
しばらく待っていてください!

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