∞闇月夜会∞《Dye D 》 (ページ10)

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ゾクゾクする感覚から、急に歯が当たって

どうしてと思う間も無く、痛みを感じて、手で触ると真っ赤な血

遠退く意識に中、寂しそうな顔をした。青白い人がいた

私はこのまま…。暗闇が現れて、怖くて涙が流れた。目を閉じてこの世界を見たくなかった

急に温もりを感じて、ゆっくり目を開けると

心配そうな顔で見つめている大倉さんが居て

服もスーツだった。私の頬をそっと触ると

『大丈夫?夢でうなされてた、みたいやけど…気分まだ悪いんかな?』

優しい声できかれて

『すみません。大丈夫なんで…』

心配かけたくなくて、起きようとしたら。クラッとして、おでこに手を当てていると

優しく抱きしめられて

『無理せんで、大丈夫やで。パーティーも終わったし…』

その言葉で、上司の事を思い出して

『連絡しないと…』

慌ててスマホを取ろうとしたら

『上司の人なら大丈夫やで。さっき、水取りに行く時に会って。俺の名前伝えて、家まで送り届けるって言ったから』

『それは、わざわざありがとうございます』

優しく微笑まれて、ドキッとしてると

『ええよ。だって、俺がAちゃんとおりたかったから』

『どうして、名前を…』

『覚えてない?俺に逢いに来てくれたの…』

それは、ずっと前の事だった。

大倉さんは、モデルとしては珍しく。服をより目立たせて見せる為に

自分の顔を殆ど、見せないで。服を綺麗に着こなして、カッコいいと評判の人だった。

斜めからの顔、綺麗な横顔。決して正面を向く事はなかった

その写真を初めて見た時、衝撃を受けて

取材を申し込みをしに行ったことがあった

『俺、取材を受けないの有名だったから。ほんまに久しぶりやったんや、取材でAちゃんが来てくれたの。しかも、しつこく食い下がるからって。マネージャーに聞いて。だから、印象に残ってた。そのAちゃんの可愛い顔に…』

優しく抱きしめて、頬にキスされて、驚いて見つめると

『ここで逢えるなんて、運命やと思う…』

私をゆっくりお姫様抱っこすると、そのまま歩き出した

ベランダに出ると、綺麗な有明の月が出ていて、思わず見上げた

『A…』

優しい声で言われて、大倉さんを見ると

月に照らされて綺麗だった。そっと口付けられて

『はよ、ここで過ごした日々を思い出して…』

『えっ』

私は動揺していた。後ろの建物が、夢で見た洋館になってた

『俺、何百年もAを待ってた』

『A愛してる…』