∞闇月夜会∞《Dye D 》 (ページ19)

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じっと見つめられるから、ドキドキして戸惑ってると

『Aは、仕事何してるん?』

優しく聞かれて、

『カフェと雑貨のお店で、働いてます。』

『そうなんや…。教会から近い場所?』

『いえ、３つ駅が離れた場所です。』

『もしかして、美月?』

『はい、そうです。カフェの近くのマンションに住んでて。今日は久しぶりに、実家に帰って来たんです。』

『マジか…。凄いな…。』

嬉しそうに、すばるさんが呟いてるから。どうしたのかと思ったら、

『俺、今度。美月のマンション借りて、もう少ししたら住むんや。』

『凄い。偶然ですね!』

『すばるさん、珈琲お好きですか?』

『おん。好き。』

『うちのマスター、こだわりの人で。美味しい珈琲を淹れるから。今度是非、来て下さい。』

『それも楽しみやけど…。』

私に近づいて来て、耳元に低い声で

『Aに逢いに行くわ。』

恥ずかしくて、顔が熱くなって。返事が出来ないでいると

ぎゅっとされて

『ダメやった?』

優しい声に、嬉しい事は伝えたいから

『私も、すばるさんに…。また、逢いたいです。』

小さな声で頑張って言うと。

おでこにキスされて、驚いて見上げると

『A、可愛いな♪』

くしゃっと笑ってくれて、嬉しくて微笑んでると

『笑った顔もええな。』

褒められるから照れてしまう。

すばるさんが、いきなり立ち上がると。手を差し出されて、掴まると

『今日は、今から予定あるん?』

『何も無いです。』

ドキドキしながら答えると、手を握られて

『じゃあ、これから。美月に行って、町を案内してもらっても良かった?』

優しい笑顔に、一緒に居たい気持ちも募って

『はい♪』

案内する事になった。

すばるさんの車を止めてる所まで行って、車に乗った。

運転する時も、手は握られたままだったから

ドキドキして、胸の高鳴りがすごかった。

美月に着いて、車を止める事になって。

私が親の車を止める為に、マンションの駐車場を借りてたから、

そこに止める事になった。

車から降りると、

『A、ごめん。トイレ借りて良い?』

『はい。大丈夫ですよ。』

すぐに、私の部屋に向かった。

すばるさんがトイレに入ってる間に、珈琲を淹れることにした。

最近、マスターに習い始めた所だった。

準備をしてる時だって。後ろから、温もりに包まれて

『A、珈琲淹れれるんや。凄いな。』

すばるさんの優しく低い声がした。