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「…あぁ、ん…もっと…りょ、すけ 」
「いの、ちゃんの…気持ち、いぃ…っ」
お互いの名前を呼び合って、何度も何度も
絶頂を重ねた。
俺は若くて、いのちゃんは慣れ過ぎている。
高まる熱量は最果てを知らず、初めての快感
に震えるいのちゃんは、それでも一滴残らず
受け止め続けた。
夜がこのまま
明けなければ良いのに。
「はぁ、んんっ…あぁ……ぁ、ぁ……」
いのちゃんの鳴き声が名残惜しそうに小さく
なる頃、俺はそこへ水っぽくなった最後の証
を流し込んだ。
もうどっちがどっちか分からない程、色んな
ものを交換し合った身体は、離れる事を嫌が
って吸い付いたまま。
何とか体勢を整えて、右腕にいのちゃんの
柔らかな頭を抱え上げた。
“うでまくら” と嬉しそうに微笑みながら、
思いの外しっかりとした言葉を紡ぐいのちゃ
ん。
毎夜毎晩、仕事をこなしてきた身体は見かけ
よりずっと与えられるものに慣れている。
…
…
「あぁ、夜が明けちゃう…」
秋の夜明けは、もう決して早くは無い。
カーテンの向こうはまだ真っ暗闇に見えたけ
ど、いのちゃんは残念そうに言った。
俺は、じりじりと再燃する独占欲をそのまま
にいのちゃんをキツく抱き締める。
朝が来たって、もう何処へも行かせたくない。
「今日は、お仕事しなくちゃ…
流石に2日休んだらクレームもんだよね」
「……ねぇ、いのちゃん、“お仕事”辞めたい
って薮ちゃんにお願いしよう、ね？ 」
もう“お客さま”に身体を差し出すの
終わりにしよう。
「……そんな事したら薮を困らせちゃうよ？
俺、売れっ子で一年待ちなんだから。」
いのちゃんが自然に薮ちゃんの名前を呼ぶ。
それだけで救われた気持ちになるのは、
何でだろう。
「……薮ちゃん、
ずっとその言葉を待ってた筈だよ。」
“辞めたい”って言ってあげよう？
薮ちゃんを解放してあげよう？
「………そうかもね。 うん。」
素直に聞き入れたいのちゃんは、ふうっと
大きく息を吐いた。
俺の腕の中に小さく収まった背中がふわりと
上下した後ピタリと止まる。
「まぁ、夜の深さや長さっていうのはそう
簡単に埋まるものじゃないからね。
ひとの欲望や快楽に終わりは無いんだよ。
……だから、
俺ひとりくらい“涼介のもの“になったって
何にも変わらないのかもね。」
白み始めた窓の向こうで
確かに朝陽が顔を出す。
今度は、俺にもはっきり見えた。
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ぴよ(プロフ) - あいとさん» あいとさん、ありがとうございます( ´∀｀)凄く久しぶりに二人に想いを馳せてみました。私もここ迄辿り着く過程を思うと万感の思いです。幸せに過ごしてほしいなぁ♪ (2018年6月25日 12時) (
レス) id: 20d979f9fd (このIDを非表示/違反報告)
あいと(プロフ) - ぴよさん！ろくでもない夜にファンの私にはとても嬉しいお話でした！この日までよく頑張ったね二人…、いのちゃんこれからは大好きな人にだけ甘やかしてもらうんだよ…となぜか親心…（笑）素敵なお話ありがとうございました！ (2018年6月24日 7時) (レス) id: 6689a85a28 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - にゃーごさん» にゃーごさんこちらにもありがとうごさいます。このお話は当然完璧なフィクションなのですが、その中でも心の動きがなるべく自然に繋がる様にそれぞれの気持ちを想像して書きました。同じ様に感じて貰えて嬉しいです( ´∀｀)妄想は最高ですね 笑 (2017年4月28日 22時) (レス) id: 515f116419 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーご - ぴよさん こんにちは。私がぴよさんに夢中になった作品は実はこの作品でした。あの子は実はこんな気持ちじゃないかな？なんて妄想が広がった時に胸にトンと降りてきてもう、ぴよさんワースドから抜け出せません。 (2017年4月28日 9時) (レス) id: a963f855a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 綺更さん» コメありがとうごさいます。最後まで読んで下さってとても嬉しいです。私も書きながらもどかしく、皆を幸せにしてあげれるのか不安になったりもしたのですが、無事完結出来てホッとしています。涙ぐんで頂けたの事で感激です！また面白いお話をお届け出来る様頑張ります (2017年1月14日 3時) (レス) id: 515f116419 (このIDを非表示/違反報告)
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