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「薮ちゃん？ 仕事の話？」
薮ちゃんは、いのちゃんの高校から
の友人であり、仕事上のパートナー。
建築士としてのいのちゃんのマネジメントを
引き受けており、度々この家に打ち合わせ等
でやって来る。
いのちゃんは、殆ど外出しない。
殊、俺が食事を提供する様になってから拍車
がかかり、今では外の世界に触れるのは“月曜
の日中”だけになってしまった。
“日曜日の夜”…、それはいのちゃんの休日。
金を持った上客は、日曜日の夜こそ家族サー
ビスに忙しいという。
天井の軋まない夜は、俺にとっても安らぎの
時間だ。
静寂の夜にいのちゃんの赤ちゃんみたいな寝
顔だって想像出来た。
そんな訳で唯一いのちゃんが早起きしてくる
のが月曜日。
クライアントを訪問したり、アイデアを探し
歩いたり、銀行の用事とか多分美容室とか…
具体的な内容までは知らないがいのちゃんが
外へ出ていくのはこの日だけ。
夕方に帰宅して、また“夜の仕事”に備える。
こんな生活が可能なのも俺と薮ちゃんのお陰だ。
薮ちゃんが、在宅建築士としての彼を支えて
いた。
俺は、薮ちゃんを気に入っていた。
この家で “表玄関” を潜る数少ない人。
いのちゃんの客は必ず “裏口” からやって来
る。
表玄関は、ろくでもない夜から引き離された
至極全うなひとを呼び込むから…好きだ。
「そう。新しいお仕事の話。」
“ピンポーン” 程なくしてインターフォンが
響き、鍵を掛けない表玄関が開いた。
「お邪魔するよ〜。おっ涼介、久しぶり！」
「…先週も会ったし 笑」
薮ちゃんはお決まりの挨拶を済ませるとふに
ゃりと笑った。
俺の頭をワシャワシャと撫でる彼は見上げる
程に背が高い。
スーツ姿が様になる所謂出来る男。
4年前、突然住み着いた俺を何も言わず受け入
れて、可愛がってくれる優しいひと。
いのちゃんの“夜の仕事”を知りながら距離を
置かなかった唯一のひと。
俺にとってもいのちゃんにとっても、薮ちゃ
んの存在は救いだった。
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ぴよ(プロフ) - あいとさん» あいとさん、ありがとうございます( ´∀｀)凄く久しぶりに二人に想いを馳せてみました。私もここ迄辿り着く過程を思うと万感の思いです。幸せに過ごしてほしいなぁ♪ (2018年6月25日 12時) (
レス) id: 20d979f9fd (このIDを非表示/違反報告)
あいと(プロフ) - ぴよさん！ろくでもない夜にファンの私にはとても嬉しいお話でした！この日までよく頑張ったね二人…、いのちゃんこれからは大好きな人にだけ甘やかしてもらうんだよ…となぜか親心…（笑）素敵なお話ありがとうございました！ (2018年6月24日 7時) (レス) id: 6689a85a28 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - にゃーごさん» にゃーごさんこちらにもありがとうごさいます。このお話は当然完璧なフィクションなのですが、その中でも心の動きがなるべく自然に繋がる様にそれぞれの気持ちを想像して書きました。同じ様に感じて貰えて嬉しいです( ´∀｀)妄想は最高ですね 笑 (2017年4月28日 22時) (レス) id: 515f116419 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーご - ぴよさん こんにちは。私がぴよさんに夢中になった作品は実はこの作品でした。あの子は実はこんな気持ちじゃないかな？なんて妄想が広がった時に胸にトンと降りてきてもう、ぴよさんワースドから抜け出せません。 (2017年4月28日 9時) (レス) id: a963f855a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 綺更さん» コメありがとうごさいます。最後まで読んで下さってとても嬉しいです。私も書きながらもどかしく、皆を幸せにしてあげれるのか不安になったりもしたのですが、無事完結出来てホッとしています。涙ぐんで頂けたの事で感激です！また面白いお話をお届け出来る様頑張ります (2017年1月14日 3時) (レス) id: 515f116419 (このIDを非表示/違反報告)
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