8話 ページ9
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Br「ここだよ。さっきも言ったけど、シェアハウスだから僕以外にも人がいるんだ。まぁでも、そんな気にしないで」
無事、我が家へ帰宅した。
僕は大丈夫だけど、ずっと走ってたからAちゃんは息が上がっている。肩を上下させて乱れた呼吸を整えていた。
Br「さ、入ろ入ろ〜」
二階建ての真っ白な壁と屋根が特徴的な我が家。
良くいえばシンプルで、悪くいえば豆腐ハウスをちょっとアレンジしましたって感じだ。
明るいオーク色の扉を開けて、家の中に入る。
玄関の
扉の開閉音で気づいたのだろう。
バタバタと部屋の奥からこちらへやってくる足音が聞こえてきた。
?「Broooock、雨ひどかったけどだいじょ、………誰？」
片手にタオルを持ってやってきたのは、僕におつかいを頼んだきりやんだった。
落ち着きのない表情から一変、隣にいるAちゃんを見た途端、
Br「Aちゃんっていうの！ちょっと、あのー………とりあえずお風呂入らせていい？」
彼女のことをどう説明したらいいか迷った。
暴漢から助けた、なんて今ここで言っていいのか。帰る家がない、という事情もとりあえず今は伏せたほうがいいだろう。
Aちゃんの肩を掴み、サッと僕の前に出して「びしょびしょだからさっ！？」と怪しむ彼に訴えた。
Kr「………………いいよ。風呂沸かせてあるからすぐ入って。あー、まずこれで拭いて」
露骨に警戒したままだが、何か事情があることを察してくれたようだ。
ここの家主といっても過言ではない彼の許可を、なんとか得ることができた。
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作者名：おやすみこ | 作成日時：2021年12月1日 0時
