26話 ページ27
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二階に上がり、[Nakamu]と書かれたパンダの顔のプレートがぶら下がった部屋に入る。Nakamuさんの部屋はBroooockさんの部屋のすぐそばだった。
Nk「ここ俺の部屋ね。ごちゃついててごめん、ちょっと片付けるわ！あ、これ使っていーよ、座ってて」
早口に一気にまくし立て、バタバタし出した彼から水色のクッションを渡される。とりあえず言われた通りにその場に座った。
ぐるりと部屋を見渡すと、いろんなものが置いてあった。
Broooockさんの部屋にもあったけど、パソコンがまず目についた。それからギター…？あの小さいのはウクレレっていうんだっけ。他にも何かのキャラクターグッズが置いてあったり、とにかく物が多い部屋だった。
Nk「よいしょっと」
片付けが終わったらしく、Nakamuさんは私のすぐ隣に座った。
Nk「Aこれ見て！」
そう言って差し出してきたのは、何かの動画が映し出されたスマホ。
よく見てみると、角ばったキャラクターが六人並んでいて、タイトル部分には[Minecrαft]と書かれている。
『…？これは？』
Nk「ふふん〜これね、俺たちなんだよ」
『？』
Nk「この六人はね、俺入れて昨日集まってた人！俺たちゲーム実況者なの！こうやって動画撮って載せてんだ」
面白いから見てよ！と自信満々に言う彼に
Nakamuさんが画面をタップすると、動画が再生されて賑やかな声が部屋に響き渡った。
〈はいどうも、こんにちは！ワイテルズのNakamuでーす！！〉
〈Broooockでーす！〉
〈シャークんっ〉
〈きんとき！〉
〈スマイルです〉
〈ぎりや゛ん゛でず〉
テンポのいい挨拶は聞き覚えのある声だった。最後はなんか違う気がするけど…。
見た目が特徴的な六人が、立方体のブロックで組み上げたような森の中を自由に動き回っている。
Nk「このパンダのフード被ってるの俺だよ。この赤いのはBroooockね」
Nakamuさんの説明を聞きながら動画を見ていく。初めてこういうのを見るからわからない箇所が多そうだったけど、彼の細かい説明のおかげで初見でも理解しやすかった。
この動画以外にも、オススメだという動画をいろいろ見せられた。
終始、賑やかで自由で個性的な人たちだった。
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作者名：おやすみこ | 作成日時：2021年12月1日 0時
