10話 ページ11
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Aが居なくなってから数ヶ月が経った。
「えー、蘭ちゃんは萌ちゃん居ないといきてけないよ？」
「んも、蘭ちゃんって上手いんだから！」
あれから何があったかは知らないが兄ちゃんは女遊びが激しくなった。
誰でも受け入れるようになった。
受け入れるようになったが、追いかける事はしなかった。
俺にはその理由が私が分かっている。
目の前で女の子にデレデレする兄貴を見る。
すると隣に座っていた九井が話しかけてきた。
「_____灰谷兄貴変わったな」
「あぁ、そうだな」
「まぁ、あんま呑みすぎんなよ」
九井は店主に「お会計は請求で頼む」と申してお店を出た。オレは目の前で三途と呑む兄貴を見つめる。
(_____Aが幸せならいいか)
ふとタバコを吐きながら外を見る。
外を歩く女に見覚えがあった。
黒髪でショートになっていたが、見た事ある女だった。
ガタンッ
急に席を立つ、
そんな俺に三途も兄ちゃんも戸惑っていた。
「悪い、ちょっと用事が出来た。」
店を急いで出る。
不思議そうに竜胆を見つめる三途と蘭
「あ？どうしたんだよ弟」
「いや、わかんねぇ……_____は？」
竜胆が走り去った方を見つめる。
すると、追いかけていたであろう女の子が止まる。
懐かしそうに話す竜胆
横で三途が「何だ、ナンパかよ」って言っているがその声はオレには届かない。
(なんでいる？)
そんな気持ちが込上げる。
ドクンドクンと心臓が大きく鼓動を立てて動き出す。
「蘭ちゃんどぉーしたの？」
そっとオレの腕に触れる女の手を咄嗟にバッと払ってしまった。
女は「きゃっ」と小さな悲鳴をあげる。
しかし、それさえもいまはどうでもいい。
竜胆と話すあの女は絶対にAだ。
何ヶ月経とうと忘れた事なかった。
自分がこんなにも女々しいなんて思っていなかった。
君に触れたい。
女は目線を1度こちらに向ける。
するとオレと目が合うと足早に去ろうとする。
バッと立ち上がる。
今ここで追いかけなくてはダメな気がした。
「ちょ、オマエどこ行くんだよ！」
三途の声を無視して店を出る。
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ATR214YS(プロフ) - 完結おめでとうございます！ (2021年12月13日 3時) (
レス) @page14 id: 5cda5f5352 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - めっちゃ泣きました……。やばいくらい素敵。大好きです…… (2021年12月8日 1時) (レス) @page9 id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - あさん» ありがとうございます。私も読んでもらえて好きです！笑 (2021年12月7日 0時) (レス) id: 0def8a4c4f (このIDを非表示/違反報告)
あ - めっちゃ好きです…… (2021年12月6日 23時) (レス) @page6 id: c53e6fc030 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅん
| 作成日時：2021年12月6日 0時
