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「咲夜は私の友人の専属メイドなの。いまは訳あって借りてるけどね。」
「ふーん。」
「聞いたのそっちよね？すっごい興味なさそうな反応なんだけど…。」
少女は不満げに眉を顰める。
「面白い解答じゃ無かったからさー。」
「咲夜、アイツ始末してきなさい。」
「かしこまりました。」
「冗談よ。かしこまらないで。」
「え、ダメなんですか？」
「ここで殺したら貴女殺人犯よ？ついでに私も殺人を指示したって事で捕まるわよ？」
「全員殺ればいいじゃないですか。」
「あらやだこの子サイコパス。」
呆れたようにため息をついてから、赤い瞳が標的を捉えた。
「で、席どこ？タコセンセー。」
「にゅや！先生の名前はタコじゃないです！」
「あ、黄色いタコから茹でダコになった。」
ヘラヘラと笑う少女にメイドが声をかける。
「醤油持ってきますか？」
「咲夜は一回コイツを食べることから頭離れようか。」
「先生のことは皆さんが付けてくれた殺先生と呼んでください。」
「ん？それが名前？」
「はい。そうです。」
「分かりましたわ。殺先生センセー。」
「咲夜もしかして今日ボケないと死ぬ日なの？」
「どこか可笑しかったですか？」
「ええ。ツッコミどころしかない。」
2人が1番後ろの席につくと、HRの続きが行われる。
「宜しく、Aサン。」
少年は少女に声をかける。
「こちらも宜しくお願いしますわ、赤羽さん。」
「へぇ、名前覚えてるの？」
「えぇ。全員覚えてるわ。」
「ふーん。じゃあさっきのセンセーのは？」
「当然分かった上でやってたわ。」
「へぇー。ああそうだ。俺の事は下の名前で気安く呼んでいいよ。俺もあんたの事下の名前で呼ぶから。」
「まぁ長いものね。スカーレットさんじゃ。」
「たしかにタブレットは長いねー。」
「私はアップル製品か何かかしら？」
「こらそこ！静かにしなさい！」
「はーい。ベトナムコーヒー飲んで静かにしてまーす。」
「HR中にそんな物…ってそれ先生のじゃないですか！？」
「インスタントのだけど？あの赤と黒のパッケージのやつ。」
「そうですか…。」
「にしてもベトナムコーヒーって甘いわね…。」
「甘い物苦手なんだ？」
「別に苦手ではないけどコーヒーはブラックが好きね。」
「じゃあなんでそんなの飲んでんの？」
「はぁ？センセーの奴の中身入れ替えたから決まってるでしょう？」
「うっわ陰湿。」
「センセーのジェラート勝手に食べた貴方に言われたくないわ。」
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作者名：夜桜 | 作成日時：2020年10月10日 18時
