雪龍組の日常

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白「だからね…すごく怖い。捨てられたくないってこんなに思うの初めてだから。どうしていいか分からないの。えへへ」




身体だけは一丁前に大きいけど、とても小さく見える彼を抱きしめずにはいられなかった。彼の頭を引き寄せて、思い切り抱きしめた。




白「うわっ、Aちゃん？どしたの？」




『…ラウちゃん、今日何が食べたいです？』




白「えっ…？」




『いいじゃないですか！いっつもお兄ちゃん達の好きな物ばっかり作ってるんです。たまには可愛い末っ子ちゃんの食べたい物、作りたいの！』




白「なにそれ…ふふふ。そうだなぁ…もし作ってくれるなら…ぼく、オムライスが食べたい」





『オムライスですか…？』



青・桃「「…」」



白「…ふっかさんに拾われた日、だてさんが作ってくれて…皆で食べたの。からあげもあって。机を囲んで皆で…家族ってこういう感じなのかなって…楽しくて暖かくてすっごく美味しかったんだぁ…」




『そうだったんですか』




青「あー俺昨日超高級ハンバーグどこぞの女に食わされたばっかだったわー食いてぇもんねぇなー」




桃「あ〜俺明日ひかるとカツ丼食べに行く約束してたの忘れてた〜今晩何がいいかなー」




…いつの間にお話を聞いていたお二人が会話に入ってくる。




『お二人共、今日はオムライスにからあげです！！』




青「お子ちゃまランチかよ」




桃「わー旗つけてー♡あとケチャップで名前書いて〜♡」




白「…へへ…ありがと(ﾎﾞｿ」





隣を見ると少しだけ目を潤ませるラウちゃんがいましたが、見られたくないかなと思って前を向くと、ミラーには前を向いて優しく微笑む翔太さんとさっくんさんの姿が写っていた。




みんな本当に不器用でたまにいじわるだけど、やっぱりすごく優しくて。だから、すぐには無理かもしれないけど、ラウちゃんが皆に囲まれて、ちゃんと10代らしい我儘が少しずつ言えるようになっていったらいいなって。いつか大人びた笑顔じゃなくて、年齢相応の可愛い笑顔、見せてね。



続く

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