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そういえば、ラウちゃんはあまり我儘や要望を言わないなとふと思った。
前のお2人が何やらギャーギャー騒いで話を聞いてなさそうなので、小声で話してみることにしました。
『ラウちゃん、たまには食べたい物とか言ってもいいんだよ…？お世話になってる私が言えることじゃないんだけど…』
白「えー？言ってるよ〜」
『毎日ご飯作ってるんだから分かります。ラウちゃんから要望聞いた事ないよ…？』
白「Aちゃん…。僕ね？ふっかさんに拾ってもらう前詐欺グループにいたの」
『ひょえっ！？』
白「変な声！笑 それでね…悪いことしてお金稼いでたくさん贅沢してたから、もう我儘なんてないんだ。だから大丈夫！」
『…そう…なんですか？』
白「うん、…僕両親の顔知らないの。親戚に引き取られた時もあったけど、まぁ色々あってさ。生きていくために人を騙してたんだけど、ちょっと手を出しちゃいけない人に手を出しちゃって。グループにも見捨てられて。死にそうになってる所をふっ.かさんが拾って助けてくれたんだ〜えへへ、それで今ここにいるの！」
『ラウちゃん…』
それは、初めて聞くラウちゃんの過去だった。
白「…なーんてね！！嘘に決まってるじゃん〜〜！Aちゃん、すぐ騙されちゃうから心配だよ！！変な人からツボとか買っちゃダメだよ？？」
さすがの私も本当の笑顔かそうでないかぐらいは見分けが着く。頑張って笑顔を作っている彼を見て、所々端おられてるけどきっとこれは全部本当の話なんだなと思いました。
我儘を言わないわけも、それに関係しているのでしようか…
『ラウちゃん、ラウちゃんと初めて会った時、私に言ってくれたこと覚えてますか？』
白「ん？僕が？」
『ここのみんなは優しいんだって。私もそう思います。…だから、たまには我儘言っても誰も怒らないと思うよ』
白「…だからなんだ」
『え？』
白「今まではさ、失う物が何も無かったから怖くなかったの。…どうせ最後は捨てられちゃうから。でも…ここにきて、たくさんの優しさとか暖かさとか知っちゃったから…たくさん大切な人が出来ちゃったから……失いたくないことばかりなの」
切なくて優しい顔をするラウちゃんは、とても17歳とか思えないほど大人びていて。こんなに早く彼を大人にさせてしまった世の中を、周りの大人達を私は恨まずにはいられなかった。
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yozakura0401(プロフ) - rukaさん» rukaさん！ありがとうございます！これからも亀更新ですが、楽しんで頂けたら嬉しいです！ (2021年1月10日 21時) (
レス) id: af552339cc (このIDを非表示/違反報告)
ruka(プロフ) - ヤクザのメンバーもカッコよくて読んでいてしまいました。これからも更新楽しみにしています。Twitterのほうもフォローさせてもらいました。 (2021年1月10日 18時) (レス) id: 13012ce776 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - あやさん» あやさん、なかなか更新できずにすみません！いつもありがとうございます！必ず更新しますので、もう少しお待ちいただけると嬉しいです！！ (2020年12月31日 19時) (レス) id: 333a6a5ae9 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - りのさん» りのさん、お返事遅くなってすみませんでした！ありがとうございます、忙しくて更新できずにおりますが、続きを楽しみにしていただければ幸いです！ (2020年12月31日 19時) (レス) id: 333a6a5ae9 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 続きがすごく気になるっっっっ！！、！！ (2020年12月26日 16時) (レス) id: f8bf0b205c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜 | 作成日時：2020年11月15日 15時
