神宮寺くんは、泣かない 【男主】【観音坂独歩】【神宮寺寂雷】【伊弉冉一二三】 【碧棺左馬刻】

# 偏愛 ページ26

夢｢…兄さん｣

夢｢まだ寝てるんですか？…ふふっ…あ、そうだ…｣

夢｢これ、花…｣

夢｢…花言葉は｢不変の誓い｣｢永遠の悲しみ｣…アンモビウムです。なかなか花屋には売ってなくて…前に話した乱数に取り寄せてもらったんですよ｣


夢｢…まぁそれは冗談で、アングレカム。乱数に取り寄せてもらったのは本当のことだけど｣


夢｢もうすぐ春が来る。それに、兄さんが言っていた詩狗嗎も起きたよ。想像以上に変わってて…｣


夢｢兄さんにも見てもらいたいな…｣


夢｢じゃあこれ、置いて帰るね、花｣


夢｢早く…起きてもらわないと、俺に歳越されちゃうよ｣


夢｢まぁ…私も同じぐらいで…｣


夢｢あぁそうだ、すっかり忘れてたけど…兄さんと同じで、よく眠る子が来てね｣


夢｢A……っていうんだけど、｣


夢｢…兄さん、俺…どうしたらいいか｣


夢｢記憶もなくて…覚えてないんだ全部』



夢｢……俺らの事｣



夢｢そりゃそうか…｣


夢｢…それじゃ、ここに本置いとくね、起きたら読んで｣


夢｢……俺、負けないよ｣



夢｢…あ、窓開いてるじゃないですか…あれだけ閉めておいてと言ったのに…ここの従業員さんは少々物忘れが酷いんですね｣


夢｢＿＿＿＿＿＿ヤマザクラ…珍しい…懐かしい…｣


夢｢…乱数と帝統にも教えてあげよう｣



夢｢…じゃあね、兄さん。また来るよ｣





｢………ヤマザクラ…懐かしいね！｣


｢……早く、起きてね、僕も…起きれたんだからさ…｣


｢…ほら！…また三人で…お花見しよう…きっと綺麗で…今なら話も合うし…｣


｢幻太郎…もうここのところ外に出てないんだ…｣


｢僕がなんとかするけど｣




｢兄さんは心配しないで！｣


｢大丈夫、僕が…僕達が、絶対に変えてみせる｣






｢じゃ、また来るよ｣




.




｢兄さん』

# 窓→←# 噛んだ

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