神宮寺くんは、泣かない【男主】【観音坂独歩】【神宮寺寂雷】【伊弉冉一二三】【碧棺左馬刻】 (ページ21)

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# 覚めたページ21

『っ…！！…』
二｢…あ、起きた！左馬刻さーん起きましたよ～｣
碧｢おうよ｣
『…誰………』
二｢はじめまして！俺二郎…兄ちゃん…えっと…山田一郎の、弟！｣
『…はじめまして…』
二｢もう一人弟いて、三郎って言うんだけど…今は学校行ってる！…あ！目の色！｣
『………ん…』
二｢俺と一緒だ！ほら！｣
『……君の方が…綺麗……』

スルスルと手を伸ばし目の辺りを触る。
寝ぼけているのか、これが夢なのか、現実なのかも分からない。

二｢あ、ありがと…｣
『………お腹が…空いた…』
二｢お、おう！すぐ持ってきてやっからな！兄ちゃ～ん！｣
『(……さっきのは…夢…か…)』
碧｢おはよ｣
『…左馬刻……？』
碧｢さんをつけろガキ…それにしても、よく眠るやつだな、二日目からは皆ビビってたぞ｣
『…ごめん…』
碧｢なんか…弱ってるな…大丈夫か？｣

左馬刻の手がおでこに触れる。
極めて普通の体温だ

『…お腹…空いちゃって…』
碧｢飯できるまで向こうで待つぞ、みんなに自己紹介もしなきゃならねぇしな｣
『…うん』
碧｢…怖いか｣
『……ううん』
碧｢そうか｣
『…いい人達だったらいいな』
碧｢俺が付き合った人間で悪い奴はいねーよ｣
『…そう…』

俺が付き合った人間で悪い奴はいねーよ…か…
どこからそんな自信湧いて出てくるのか
僕がつるんだやつはだいたい…まともなやつじゃなかったから…せめてこの人達だけは…

碧｢見たらわかるわ｣
『…えっ、』
碧｢あ？なに、どうした｣
『え、いや、なんでも』
碧｢そうかじゃ、いくぞ｣
『うん』

心のなか読めるのかと思ったわ…
タイミングがいいにも程がある。

.

そして、今に至る。

一｢じろー三郎あとどれぐらいで帰ってくるんだ？｣
二｢買い出しも…だから、あと10分ぐらいかな、Aくんが起きたって言ったらめちゃくちゃ急いでたよ笑｣
一｢そうかそうか笑それは良かった｣
入｢なにか手伝うものはないですか？｣
一｢えっと…じゃあお皿だしお願いします！｣
入｢了解です！｣

みんな…楽しそうに…共同している。

僕も…前は…

『いてっ…』
碧｢なにぼーっとしてんだよ｣
『…殴らなくてもいいじゃん…』
碧｢何回か呼んだぞ｣
『ごめん』
碧｢…ん、お茶｣
『ありがとう』
碧｢今日は久しぶりにみんなで集まって飯だ｣
『みんなで…』
碧｢なかなか全員揃うことなくて…そんな日にお前が起きてくれて良かったわ｣