【１０月編】もしも仮装した姫ちゃんが現れたら【東堂尽八】 ページ7
「巻ちゃん！元気か？ちゃんと食事はしているか？姫は元気なのか？」
『東堂･･･。お前は母親か･･･。つーか、さらっと最後に姫の様子窺うなっショ』
「ははははっ。まあいいではない･･･か･･･。･･･っ！？」
『ん？東堂･･･？どうした････』
自分の部屋へ向かう中、いつものように巻ちゃんへの電話をしていた俺は、笑いながら自室のドアを開けると、笑顔の姫がけしからん姿で立っていた。
思わず巻ちゃんとの通話を切ってしまったが仕方ないことであろう。
「ど･･･どうしたのだ？こちらに遊びに来ていたのだな？驚いたではないか」
「ふふ。東堂さん。トリックオアトリートですよ」
姫はイタズラが成功した子供のように楽しそうに笑う。
ああ、山神にこの再会を感謝せねばならんな。
「ふむ。それはハロウィンの仮装だったのだな。なかなかに可愛い。うむ！」
「はいっ。白猫ちゃんの仮装なのですよ。なので、おかしくれないと、イタズラしちゃうのです」
「おお。して、姫の考えたイタズラとやらは、どんなものなのだろうか？」
「え？えーと。それはおかしをもらえない時にするイタズラなので、内緒です」
「うーむ。そうか。それは残念だな」
聞いて、楽しそうなイタズラならされてみてもいいかもしれぬと思ったのだが、内緒と言われると甘んじて受けるのも難しい。
とはいえ、我が家は温泉旅館。
菓子と言われれば和菓子しかないのだが、果たして外国のハロウィンのイベントに和菓子というのもいかがなものか･･･。
おお。そうだ。
俺は自室の畳の上で胡坐をかいて座ると、姫を手招いて膝の上に座らせた。
うむ。やはり姫は軽いな。
そう思いながら、途中で電話を切ってしまった巻ちゃんへもう一度電話をかける。
『東堂。さっきは･･･』
「それより巻ちゃん！至急菓子が必要になってしまった！和菓子ではないぞ？洋菓子が今すぐいるのだ！持って来てくれ！」
『はあ？わけが分からないっショ。我慢して和菓子でもいいだろうが･･。つか、なんで俺がわざわざそれだけの為に･･･』
「巻ちゃん！俺は姫にイタズラされるかどうかの瀬戸際なのだよ！」
『何言ってるかさっぱりっショ･･･』
「巻ちゃん！」
「と、東堂さん･･･。もういいですから･･･」
膝の上で振り返り俺を見上げる姫は恥ずかしそうにモジモジしている。
身を縮めて潤んだ瞳の姫は、俺が今まで会った女子たちの中でダントツに可愛かった。
【文化祭編】キャットハント ０１→←【１０月編】もしも仮装した姫ちゃんが現れたら【新開隼人】
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» 温かいコメントありがとうございます＾＾いつもお気遣いいただいて本当に嬉しいです♪思いつきでお話をばら撒いておりますが楽しんでいただけて幸せです。今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月24日 22時) (
レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 後、あまり無理は為さらないで下さいね？更新お待ちしてます^_^ (2019年12月24日 20時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 遂に番外編まで来ましたね！嬉しいです！今回も楽しかったです。皆素敵でずっとにやけながら、...ヤバい。...スキ。という状態になってました。体調に気を付けて頑張って下さい♪ (2019年12月24日 20時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - すももさん» お祝いのお言葉ありがとうございます＾＾そして温かい気遣いのお言葉、とても励みになります♪本編も完結できるように頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月10日 8時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ふたばさん» お祝いのお言葉ありがとうございます＾＾今月は番外偏は難しいですね。ごめんなさい（土下座）年末年始はドタバタなので更新頻度がかなりゆっくりになります＞＜ご容赦ください。今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月10日 8時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃色の夢 | 作成日時：2019年9月27日 18時
