【銀魂】絶 対 零 度 の 恋

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『我慢しろ神楽


帰ってきたら豆パン食えばいいだろ』




『また豆パンアルか！


もう飽きたネ！！』




ケーキが食べたい、と坂田さんにごねる



坂田さんは面倒くさそうに耳を掻いた



新八くんに視線を向けると


彼はすみません、といった顔で私に会釈する





『……焼き菓子』



声を出すと


三人が私を一斉に見た





『昨日売れ残った焼き菓子でいいならあるよ』




そう言うと、神楽ちゃんは嬉しそうに飛び跳ねる




『すみません、Aさん』



『いいよ


余ったのだし』



捨てるのも勿体無いしね、と三人の手に焼き菓子の包を幾つか渡す



神楽ちゃんは素早く開けて



あっという間にたいらげてしまった





『やっぱり美味いネ！』




『当たり前


私の作ったものは、一日経っても美味しいんだから』




ほら、早く届けてあげて




蓋を閉めて、紙袋に入れたケーキの箱を彼らに渡す




『慎重にね


振り回しちゃダメだよ』




しないよ、なんて言われてしまったが



本当にゆっくりと運ぶから、面白い



彼らの姿が見えなくなるまで見届けて



今日売り出すケーキを焼き始めた

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